保安院、東電の検証結果を妥当と評価                                           県原発の技術連絡会も追認                     

 4日、第4回県原子力発電所安全確保技術連絡会が開かれ、私も傍聴しました。原子力安全・保安院は、県が今年2月に掲げたプルサーマル受け入れの技術的3条件についての東電の確認作業結果を「妥当と判断した」と説明。

 意見交換後に、県の原発技術連絡会は、東京電力の調査においても特に問題点は認められなかった、原子力安全・保安院の検証結果も妥当と評価しており、「適切に対応したものと判断する」との最終意見をまとめました。

 これを受けて県の三役や幹部で協議したあと、6日にも知事が正式にプルサーマル計画を受け入れるものと見られています。                                               

   【説明後、報道陣の質問を受ける国の保安院担当者】

 

広島平和式典に、パン・ギムン国連事務総長が初参加します                                                     

【5月、ニューヨークのリバーサイド教会で開かれた国際シンポジウムで挨拶する藩基文国連事務総長。

 NGO主催の会議に国連事務総長が出席するのはめずらしいそうです】

 きょう、パンギムン国連事務総長が来日しました。6日の広島での平和式典に出席するためですが、国連事務総長が参加するのは初めてです。あすは長崎を訪問します。広島で開かれている原水爆禁止世界大会へもあたたかい激励のメッセージを寄せています。一方、アメリカのルース駐日大使も記念式典に初参加します。

 迎える広島市の秋葉忠則市長は、8/2、アジアのために尽力した個人や団体に送られるマグサイサイ賞を受賞。核兵器廃絶で強いリーダーシップを発揮してきたというのが受賞理由です。

 秋葉市長は、平和市長会議を開催し、全国の議会にも核兵器廃絶をめざす意見書採択を呼びかけ、本県議会も2月議会で全会一致で採択しました。5月のNPT会議やパレードにも長崎の田上富久市長と共に参加するなど、精力的に行動していました。

 一方、5/2、ニューヨークのマンハッタンを1万人以上でパレード。国連本部では、私たちが草の根で集めた690万をこえる署名を日本原水協代表ら受け取ったあと、ハマーショルド広場まで歩いてその署名の山を自分の目で確かめたあの2人。 

カバクテュランNPT会議議長は原水禁大会にメッセージを寄せ、ドゥアルテ国連上級代表も来日します。

 今年の原水禁世界大会は、歴史の新しいページを刻んでいます。

 5月に開かれたNPT会議の最終文書は全会一致で「国際社会が一致して核兵器廃絶を追求する」ことに合意し、全会一致で採択されました。

 しかし、核保有国のアメリカ、イギリス、ロシア、フランスが期限をもうけて取り組むことに反対するなど、合意は困難かと一時はハラハラしましたが、パンギムン事務総長、NPT議長らが最後まで粘り強く各国を説得。そして最終日、ようやく合意をみたのです。

 市民レベルの草の根のさまざまな活動や私も参加した今年のNPTニューヨーク行動が、NPT再検討会議にも大きな影響を与え、そして今開かれている広島世界大会にも響き合っています。

 国際社会が、核兵器廃絶・核軍縮の条約制定に向かって大きく動き出していることを実感しています。地元で私たちも頑張らなくては・・・ですね。

県営住宅のカビ発生問題、改修工事始まる

 私のブログでも紹介しましたが、今年5月に相談を受けていた、緑ヶ丘の県営団地に住む高齢者・病弱の姉妹の部屋で発生したカビの被害の問題については、7月末に県の改修方針が決まりました。

 梅雨時の状態をみてから方法を検討するということだったので、先週末に県の出先を訪ねて確かめたところ、その日県庁の担当者から控室に連絡が入りました。ちょうど私も県庁に行っていたので説明を受けました。

 さて、工事内容ですが、梅雨時でも外壁から内部に雨がしみこむような状態は見られなかったこと。

 むしろ1階西角のこの部屋は、冬場に冷たい北西の風があたることが原因だと考えられる。したがって、断熱材をこれまでの3cmから6cmへと2倍の厚さにする工事を行なうというものです。

 合わせて、トイレの換気扇を経費負担の少ない小さめのものに交換し、常時回してもらうようにする。トイレのドアの下の部分も少し切って、要望があったじゅうたんが引っかからないようにし、換気にもつなげたいとのこと。工事には、数ヶ月かかる予定です。

  この内容をご本人に伝えたところ、すでに壁をはがし工事を始めていることが分かりました。しかもその際、カビが大量に室内に舞うせいか、また器官支が悪くなって呼吸も苦しいとのこと。声からもそれがわかります。この健康被害も問題ではないかと感じています。

知事へ「プルサーマル受け入れは撤回を!」と申し入れ

 2日、共産党県委員会と県議団の連名で、知事に「プルサーマル受け入れを撤回を」と申し入れました。内堀副知事が応対しました。

 

  

 知事は、4日に開く県原子力発電所安全確保技術連絡会で、技術的3条件の東電の検証結果を国の原子力安全・保安院から説明を受けたあと、今週末にも正式に「受け入れ」を表明すると見られています。

 申し入れでは、前知事時代に国の原子力行政に対する疑問をまとめた「中間とりまとめ」、とりわけ核燃料サイクルの7つ疑問点について、現知事のもとでは議論もされず、いまだに何ら目途もたっていないこと。技術的3条件は、これら解明すべき一部にすぎないこと。

 それでも「受け入れる」とすれば、久保田県委員長が強調したように、「知事が交代したから」としか言いようがありません。

 内堀副知事は、「中間とりまとめ」のまとめ役として直接関わった当時者だったと自ら述べながら、もんじゅ再開したがまた止まった、六ヵ所村の高レベル廃棄物処理のガラス固化の見通しもさらに先延ばしに・・・とここでは認識が一致。

 

 しかし、本県でプルサーマルを実施することは、かえってこれらの問題をより複雑にさせるだけではないか。今からでも遅くはない受け入れ撤回を検討をと私も再度要請。

  内堀副知事は、知事も国に保安院の分離を求めている。高レベル廃棄物が本県にたまり続けることに対しても国にはっきりものを言っているのは本県ぐらい、努力は認めてほしいと答えるにとどまりました。

 県民の命、安全・安心を守る立場の雄平知事は、自然界に存在しない危険でやっかいなプルトニウムを使用するという危機感はないのでしょうか。

年金者組合の第22回定期大会で挨拶

 29日、全日本年金者組合県本部の第22回定期大会が開かれ、党県委員会を代表して来賓挨拶をしました。

 

 年金者組合は、年金一揆や、後期高齢者医療制度の廃止を求めるなど、人間らしく生きられる最低保証年金制度の確立をめざし、旺盛な運動を続けています。

 福島県本部は、昨年秋に結成20周年を迎えました。この間、高齢者福祉も医療も介護も、良くなるどころかますます自己負担が増えるばかり。しかも年金から天引きされて、手取りは減る一方です。

 社会保障の連続改悪と闘いながら会員も大きく増やしていますが、年金者組合のモットーは「楽しみ7分、活動3分」とか。なかなかいいですね。

 

りのちゃんには限りない未来があったのに・・・                                            市内の認可外保育所で1歳の赤ちゃんが死亡

 今年1月、郡山市内の認可外保育所、東北ラサール幼知園で、1歳の津久井りのちゃんが保育時に死亡するという痛ましい事故が起こりました。

 原因は、担当保育士が泣いていたりのちゃんを布団にうつぶせにし寝かせ、頭から4つ折りにした大人用の毛布をかけ、さらにその上に布製の円筒(まくらのようなもの)の重しを2本のせて40分間放置していたことによる窒息死(10年5月22日付けの起訴状より)でした。

  りのちゃんの両親の津久井さん夫妻は、二度とこのような事故を起こさないように、事故の事実を究明し、その責任の所在を明らかにしたいと決意し、提訴しました。

  その第1回目の公判が、去る7月9日郡山地方裁判所で行なわれ、私も傍聴に参加しました。最初なので全体で30分程度と大変短い時間でしたが、津久井さん夫妻はそれぞれ心情を述べることが許可されました。事前に裁判長に要請していたものの、認められるかどうかはわからないと聞いていたのでほっとしました。

 すでにマスコミも注目していることや、当日も抽選になったほど支援する会などの傍聴者であふれていたことなどから、裁判長が判断したものと思います。

 津久井さん夫妻は、それぞれりのちゃんが生まれた時の喜び、りのちゃんへの深い愛情、そして保育所へ預けたときのようす、預け始めてわずか3日目でわが子をなくした深い悲しみ、そして死亡原因の真実を知ったときの驚き、怒り、悔しさなど、しっかりした態度で冷静に切々と心情を述べました。

 これに先立ち、3人の弁護士からこの裁判を提訴した理由とこの事故の背景にある問題点などについて陳述がありました。第2回目の裁判は、9/3の予定です。

 公判後、会場を移して津久井さん夫妻が弁護士とともに記者会見を行ないました。また、支援する会の集会も開かれました。

 津久井さん夫妻もここでは、ほっとされたのでしょう。二人ともりのちゃんのことにふれると涙でいっぱいに・・・。こちらももらい泣きしてしまいました。

 この事故の背景には、郡山市が公的保育所を増やさず、認可外保育所に約4割も依存し全国でも高い位置にあること。市内の認可外保育所では、ここ数年間で3人も赤ちゃんが死亡していたこともわかりました。

 一方、東北ラサール幼知園(ひりゅう保育園)は、過去にも死亡事故を起こしていたというのですから、より責任は重く、また市もわずかとはいえ補助金を出している保育所なのですから無関係ではすまされないはずです。

 行政も経営者もこの問題に真摯に向き合い、二度と痛ましい死亡事故を起こさないためにどうすべきかが問われていると思います。

 

緑ヶ丘町内夏祭り

 24日、緑ヶ丘町内の夏祭りに招待を受け参加しました。参院選挙での話題も出たり、なつかしい人に会えたり。 

     【暑い中、汗をかきながらおいしい焼き鳥を焼いているのは町内会長さんでした】

 

 やきとり、とうもろこし、クレープ、カキ氷、やきそばなど、各町内会の出店で買い求め、食べ切れない分は夫へのお土産にしました。

 帰り際、なじみの役員さんと握手して「選挙で議席が減ってしまいすみません」と言ったら、「あなたが頑張っているのをちゃんと知っているよ」と励ましてくれました。

プレ世界大会in郡山                                                      NPT報告会&原水禁広島世界大会の壮行会

 視察先から帰った23日の夜は、郡山原水協主催のNPT報告会と今年の原水禁広島世界大会の壮行会がありました。

 NPTニューヨーク行動に郡山から参加した私を含めた4人が報告しました。医療生協代表で参加した2人はパワーポインターで写真をふんだんに使い、臨場感あふれる報告でした。

 私と同じ班だった森さんは、得意の英語力を生かしたニューヨーク市内での署名行動についてリアルに報告。私は、今度のNPT会議でようやく核兵器廃絶に向けた合意をみた背景には、私たちの草の根の力があったこと。また、政府代表が参加しなかった中で、志位委員長を代表とする訪米団が果たした役割も大きかったことについても報告しました。

 今年8月に広島で開かれる原水禁世界大会には、郡山から9人が参加します。ここには、20代の青年2人も参加します。その初々しい抱負にこちらが励まされます。

 実は、日本原水協の要請に応えて、690万人分の署名を受け取り、また自分の目でも署名の山を確かめたフィリピンのカバクチュランNPT議長(国連大使)が、今年の原水禁世界体大会の成功を願うメッセージを寄せています。今年の広島世界大会もまた注目です。

 

企画環境常任委員会の県外視察                                       もんじゅ(福井)・菜の花プロジェクト(滋賀)・河川水熱利用エネルギー(大阪)

   21~23日、企画環境常任委員会の県外視察で、福井・滋賀・大阪へ行ってきました。今回は、運転を再開した「もんじゅ」、自然エネルギー、河川水などの未利用エネルギーのとりくみを調査しました。

【美しい敦賀の海。ここに関西電力の敦賀・美浜原発や、日本原燃のもんじゅやふげんなど15基も集中して立地しています】

 21日は、福井県のもんじゅへ。日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅは、1995(H7)年にナトリウムもれによる火災事故をおこし、15年間休止していましたが、今年5/6に炉心性能試験運転を再開しました。

 向(むかい)和夫センター所長などの説明では、今後3年かけて出力100%まで段階的の試験を実施するとしています。95年の事故のようすやその対応策、ナトリウムの性質や発火点などを実験で見せてくれましたが、媒体に使うナトリウムはわずかな水にも激しく反応するも性質を持っているため、これを扱いこなす技術はかなり難しいと改めて感じました。

  もんじゅは原型炉で、本格的な商業炉は2050年になるとしていますが、その実現は未知数です。

 世界では取り扱いの難しさや莫大な予算がかかるために撤退しているのに、日本はこれまで1億円近い税金をつぎ込み、今後も莫大な費用をつぎ込む予定です。民主党の「事業仕分け」になぜ入らないのでしょうか。  

 22日は滋賀県へ。   

【琵琶湖のレストランで昼食。なんとブラックバスの天丼です。増え続けて困っているバスを食べてしまおうというわけ?白身魚と同じ味でしたが、ちょっとドキドキ・・・】

       【滋賀県あいとうエコプラザ菜の花館~エコカーの前で】     

 琵琶湖周辺のNPO団体2つを視察。水質保全の「びわこ豊穣の郷」と全国的に有名になった愛東町の「菜の花プロジェクト」です。菜の花館では、菜の花を栽培し食用油と農業用機械のBDFバイオディーゼル燃料を精製したり、もみがらの炭化などを製造・販売しています。

 元々は全国でいち早く天ぷら油の廃油を回収して粉石けんをつくり、琵琶湖の水質浄化運動をすすめた発祥の地です。私も子どもたちが小さかった頃住んでいた長野県の諏訪湖が、富栄養化現象で大量のあおこ発生で大問題になったことから、ここの琵琶湖の取り組みに刺激を受けて、新婦人で粉石けん使用運動を展開しことを思い出しました。

 そのきっかけは、有吉佐和子の「複合汚染」という本でしたし、私の長男がひどいアトピー性皮膚炎だったこともありました。私の環境問題への目覚めでした。

 

  さて、23日は大阪のど真ん中にある、関電子会社の高層ビル内で実施している河川水熱ヒートポンプのしくみを視察。

 中ノ島を流れる旧淀川(堂島川)の河川水を汲み上げて、それをビルの地下にある地域冷熱プラントを通して冷熱・温水・蒸気などを供給し、近くのビルの冷暖房をまかなうしくみです。使用後の水は、5度C以下に下げてから川に戻します。

  国は、放射能被曝のおそれのある危険な原発やプルサーマル・もんじゅなどに莫大なお金をつぎ込むより、こうした再生可能エネルギーの開発や取り組みを支援する予算をもっと増やすべきです。

県議会本会議の速記者が委託の1名体制に                             議会運営委員会で他県を視察

 県議会の本会議場の速記者が、6月県議会より正職員と委託業者の2名から1名体制になりました。県がいずれ速記者を廃止する方針を示し代表者会議をへて議運で説明されました。

 廃止の理由は、国の速記養成所が06年に廃止されていること、全国でも約半数の県が速記者を置かなっていること、記録媒体も電子機器の性能が良くなっているなどの理由をあげていますが、直接の理由は人件費の削減がねらいです。 しかし、こうした技術専門職をなくしていくのはどうでしょうか。また万が一の場合の対応策も危惧されます。

 実は、ここ数年間でもマイクが故障したことが一度ならずあったからです。私は議運でこのことを質すと、緊急の時は正職員が入り2名で行なう、委託業者からの記録は必ず正職員がチェックするというのですが、逆に二度手間ではないでしょうか。

 しかも、本県には正職員の速記者が3人が在職しているのです。いずれ速記者がいなくなる時の準備は必要ですが、私はこういう技術専門職は大切に残すべきだと思います。

 ところで、閉会中の今、議場の放送設備の改修工事に入りました。また先週は、議運で広島・島根・鳥取県を調査してきましたが、他県の対応もいろいろでした。

        【説明を受ける私。1人おいて遠藤議運委員長】