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プロレタリア作家の小林多喜二と宮本百合子が話題に                                   多喜二の「蟹工船」が大ブーム、百合子の未完原稿発見 

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 今、戦前の日本共産党員作家、小林多喜二の「蟹工船」が若者の間で大ブームだそうです。新潮文庫は今週新たに5万部増刷を決めたそうですが、この2ヶ月で24万部発行とか。

 大型書店でも売り切れが相次いでいるそうですが、私も先週の日曜日、夫に買ってきてもらいました。99刷版で、値段は400円+税でした。なぜ、これほどのブームが起きているのでしょうか。

 「蟹工船」は、蟹工場と化した船上での過酷な労働と凄惨な虐待から、ついに労働者がストライキに立ち上がるまでを描いたものです。この労働実態が、現在のワーキングプアとよばれる青年労働者の過酷な実態と重なるようです。

 小林多喜二は、日本共産党員作家として、貧困を生み出す社会のしくみや、たたかいの方向をリアルに描き、こうした小説を次々と発表しましたが、29歳の若さで特高警察の拷問で虐殺されました。今年は没後75周年にあたります。

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【百合子の未発表原稿発見を報じる08・4/30付赤旗】


 同じく日本共産党員作家、宮本百合子に関する話題です。宮本百合子は、郡山市の安積開拓にあたった祖父中条政恒の孫娘。

 毎年、祖母が住む郡山の開成山に来て、貧困にあえぐ開拓農民を見て、処女作「貧しき人々の群れ」を描きました。

 その百合子の未発表作品の原稿用紙2枚が、最近、市内の書店で保存されていたのが発見されました。市が買い取って「こおりやま文学の森」に収蔵され、6月1日まで展示・公開されました。

 これは、小説「伸子」の前に書いた「黄金時代」という作品だそうで、未完成に終っています。先月、私も原稿を見学してきました。

 2人のプロレタリア作家をめぐる話題、そして資本論を書いたマルクスにも注目が集まっています。今の混沌とした時代や政治とも関係しているのでしょうか。時代が求めているのか、不思議なつがりを感じます。

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