県中養護学校の教室不足は深刻
19日、知事申し入れを終えたあと、私の地元にある「あぶくま養護学校」を視察してきました。今年の障がい者成人式会場で、この養護学校のPTA役員をしているお母さんから「大変な状態になっているのでぜひ一度学校をみてほしい」と要望されていたからです。
ここは、93年開校した知的障がい児の県立養護学校で、96年からは高等部も始まりました。県中全域を対象に5ルートの通学バスが運行され,遠くは都路や石川方面から1時間以上もかかって通学してくる子どもたちもいます。
夕方でしたが校長、教頭先先生はじめ、PTA会長さんも待っていてくれ、実情などをお聞きしたあと校舎内を案内いただきました。現在、生徒数は260人で、1クラスは多くて高等部や中学部8人ですが、本当に驚くべき状態でした。
カーテンなどで間仕切りされた細長い教室は、担任の先生と生徒が、目と鼻の先で向かい合う格好で、余裕空間もなく息がつまりそうです。「これ以上は限界」といわれましたが同感です。
5年ぐらい前から高等部の生徒が増え続け、そのため言語訓練室や視聴覚室、生活訓練室、家庭科室などの特別室が次々と教室に衣替えされました。図書室もつぶれ廊下に分散されたり、1階の教育相談室も小学部の教室に。
県の方へ何度も要望しているとのことですから県教委も知っているはず。なのにまだ改善策はみえていません。問題は予算でしょう。
知事は、新年度予算に誘致企業に対し、助成額を現行5億円から30億円へ拡大するようですが、こういう劣悪な環境改善こそ先決事項ではないでしょうか。そのための知事の決断が求められます。
私は、談合やムダな大型事業を中止すれば財源はすぐにでもあることを話し、障がいをもつ子どもたちへの教育施設改善のために、議会で取りあげるなど共に頑張ることを伝えてきました。