高橋ちづ子衆院議員と福島原発を視察
【福島第一原発5号機建屋内:原子炉の真上に立って】
23日は、7/16に発生した刈羽原発の震災を受けて、高橋ちづ子衆院議員とともに、県議団、長谷部前県議、石田大熊町議、いわき市議団ら総勢17人で福島第一原発を視察。
これに先立ち、立地町の大熊町と双葉町を訪問。どちらも町長不在のため、副町長と懇談しました。
立地町は、震災後すぐに県と一緒に国へ要請活動していますが、懇談の中でも、改めて自衛消防体制の強化と新耐震基準の見直し、情報公開、避難道路の確保などを要望されました。「住民の皮膚感覚を大切に町の対応を」と言ったら、町長に伝えるとメモを取っていました。
第一原発では、東電側の説明を受けたのち、バスで構内を移動。駐車場で29日に配備されたばかりの化学消防車を見学。さらに、5号機の建屋内に入って、刈羽原発ではどの部分が震災の被害を受けたかなどを聞きました。
屋外では、変圧器と消火栓の場所や冷却水の海水取水口などを確認。最後に、登録センターで東電と質疑や意見交換を行ないましたが、「謝罪」を繰り返す一方で、どうも実際の対応では深刻に受け止めていないと感じた視察でした。
【南横浜火力で使用してした1989年式の化学消防車を配備】
自衛消防体制の対策もまだまだ甘く、南横浜火力発電所で使っていた1989年式の中古化学消防車を一台を配備しただけ。もう一台の水防消防車の配備はこれからであり、要員も一台に最低5人必要なので増員する予定だといいながら、よく聞けば警備員に兼務させるというものです。
双葉活断層についても再調査することになりましたが、起振車を使って周辺地下調査をする以外はほとんど同じ方法での調査です。土木学者は、断層を見せるトレンチ調査でなければ活断層はわからないと指摘しているのに、今度もボーリング調査でと答えています。単なる東電のアリバイづくりのためとしか思えません。
また、地震による津波で、冷却水用の海水を取水口から取水できなくなる問題についても、これまで私たちが何度も指摘しているのに全く無視し、何の対策も取ろうとしません。
私たち視察者や労働者には、テロ対策を理由に、手形を取ったり身分証明書の提示を求め、ゲートくぐらせるなど厳しいチェック体制を強いています。ところが、刈羽原発の震災時、現場に何人いたのかさえ把握されていないとは理解に苦しみます。