月10万円の賃金、ご飯に塩をかけ食べつなぐ青年
19日、要望聴取会で聞いた、共に22歳の2人青年の実態をご紹介します。
今は実家に戻って暮らしている青年は、2年前、独立したいと思い同じ市内にアパートを借りて一人住まいをしたが、まさか自分が物があふれる豊かなこの日本で、たばこを買うか食料を買うかで悩むなどとは考えもしなかったといいます。
アルバイト収入は10万円そこそこ。家賃4万5000円を払い、水光熱費、ケータイ料金を払えば残り2万円。この2万円が食費と遊び代。
本当にお金がなくなってくると、ご飯に塩をかけて食べていた。週に一度実家に帰っていたが、ご飯を食べられる喜びと言ったら・・・と。
もう一人の青年は、18歳の時父親を亡くし、母子家庭で大学へ進学。今年の春卒業したばかりだが、学費を借金したので働いて返すつもりだった。3年生の時うつ病になり就職活動ができなかったため、今もアルバイト生活。
とても借金を返す余裕はなく、母の財布には500円しか入っていないことも。きょう自分の財布には100円しかない。
ハローワークで捜しても職種が少なく、あっても採用は1人とか派遣とか。団塊の世代の大量退職の時代に入り採用が増えたと思われているが、既卒者は新卒者より不利。募集年齢も「20代~30代」などと幅広いので、経験者との競争は厳しい。
「病気になっても病院にかかれないような人の相談にのれる仕事をしたい」というのが、彼の希望職種でした。
これら切実な青年の現実に、どう応えていくか。雇用労働法制の改悪をやめさせ、事業主の法の遵守と行政がそれをチェックすること。不利益な働き方をしないために、青年に労働者の権利を周知させること。公的仕事の拡大で正規雇用を増やすこと。県もやる気になればできるはずです。