中国四川省の大地震と前進座の「怒る富士」
17日、恒例になった前進座5月国立劇場公演の観劇ツアーに郡山パルのみなさんと行ってきました。今年は、新田次郎原作の「怒る富士」(いかるふじ)で、5月11日~24日まです。
1707(宝永4)年に富士山が噴火し、山麓の村は壊滅状態に。折しも、今月12日に起きた中国四川省のM7.8(きょう8.0に訂正された)の大地震の被災地とダブリます。
幕府は関東郡代伊奈半左衛門に被災地代官の兼務を任命。河川改修も命じます。しかし、幕府は「天災だから」と途中で支援を削減し、村を亡所とし見捨てようとします。
半左衛門は、百姓たちを励まし、共に命を賭して何度も幕府に支援を求め、よういやく1日1合の米が支給されますが、それも短期間のくりかえし。将軍が代わるとこれも打ち切られます。
ついに、村民が反撃に立ち上がろうとするのを抑え、半左衛門が幕府に直訴。半左衛門は、役人の悪事を暴きつつ、冷たく退けようとする役人の長い袴の裾をつかんでなおも粘り、声を振り絞って村民の窮状を訴えます。
結局、要求は退けられたのですが、感動した駿府代官能勢権兵衛が、法を破って幕府の米倉を開き被災地に米5000俵を送ります。被災地のために命をかけた半左衛門の行動と言動が、「役人の良心」に灯をともし、彼に協力します。しかし、半左衛門は責任をとり自害するのです。
主演の嵐圭史さんから「特に、忙しい議員の方にこそぜひ見てほしい」といわれましたが、政治や議員の根本は何かを考えさせるものがあるからでしょう。私も元気が出ました。