トンネルじん肺基金の積み立てと専門医師の確保を 知事と議長へ要望
第20回なくせじん肺全国キャラバン県実行委員会が、13日県庁を訪れ、知事への要望書を手渡し県交渉を行ない、県議会議長にも申し入れを行ないました。
県庁を訪れたのは、トンネルじん肺患者でつくる建交労農林支部の組合員のみなさんです。この行動に私も同席しました。
長いたたかいの末、06年7月~07年3月にかけて東京・熊本・仙台・徳島・松山地裁で国と和解勝利。そして、07年6月、原告と国の関係省庁との間で、粉じん測定を義務付ける省令を制定するなどの合意書が調印されました。
県もかつては土木部だけの対応でしたが、今回は大きく変わりました。工事を発注する土木部だけでなく、保健福祉部、生活環境部、商工労働部の関係課長が出席し答弁しました。
組合員のみなさんは、じん肺被災者救済の「トンネルじん肺基金」の創設を国とゼネコンに求めることや、給付金額を労災補償と同額にするなど石綿被害者の救済範囲や救済内容の充実を、トンネル工事現場の視察の協力してほしいと要望。
この交渉で分かったのは、じん肺や石綿被害者だと認定する専門医が不足していることでした。県内にはいくつかの病院が指定されているものの、職業病のじん肺患者を見分けられる医師は少ないというのです。
【佐藤憲保県議会議長へ要望】
これでは、国が救済すると言っても、認定されないことにはその道は開けません。議長には私からこの点を強調しておきました。裁判で勝利しても、まだまだ課題がいっぱいです。