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「僕はやっていない」と獄中から無実を訴え続ける守大助さん                                    北陵クリニック事件の真相を聞く会

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 6日、国民救援会郡山支部が開いた北陵クリニック事件の真相を聞く会がありました。主任弁護士の花島弁護士から事件の内容の講演と、守さんのお母さんからの訴えもありました。

 この事件は、2001年1月6日、北陵クリニックで準看護士をしていた守大助さん(当時29歳)が、患者に筋弛緩剤を混入し11歳の女児を植物状態にしたとして殺人未遂容疑で逮捕され、逮捕後に、この事件を含む4件の殺人未遂と1件の殺人、計5件で逮捕・起訴されたものです。

 しかし、映画「僕はやっていない!」が話題になったように、この事件も足利事件、布川事件と同じようにえん罪事件の1つといえそうです。

 鑑定は、大阪府警化学研究所で行われていますが、患者の血清、尿、点滴のボトルの全量が消費されてしまい、再鑑定できない状態になっています。

犯罪捜査規範(国家公安委員会規則)によれば、「全部を用いることなく一部をもって行い、残部は残しておく等、再鑑定のための考慮を払わなければならない」と規定されています。とすれば、大阪府警の鑑定方法は、この規定を無視しており、極めて不可解なやり方ではないでしょうか。

 その一方で、最近、宮城県警などが鑑定した結果では、大阪府警の鑑定とは違う結果が出ているとのことです。この点からの再検討は必要ないのでしょうか。

 事件当日、守大助さんは、たまたま救急で呼び出され、この11歳の患者もそのうちの1人だったそうです。すでに意識はなく、手足のけいれんが起きていたようです。ところが、県警は筋弛緩剤をうったから意識不明になったと主張し、たまたま当直でいたのはもう1人の看護師と2人だけで、状況証拠のみで守大助さんだけが逮捕されたのです。

 この北陵クリニックは経営上も、いろいろ問題があったといわれています。医療関係の事件は、素人には難しいため、マスコミで大きく報道されるとそれが事実かなと信じてしまいがちです。

 だからこそ、もう一度原点に返り科学的に再検証し直してみる必要があると思います。また、「疑わしきは罰せず」の立場で、自白にもとづく捜査のあり方を抜本的に見直すなど、「えん罪」をなくしていくことが求められます。

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                   【守大助さんのお母さんと】

 一方、大助さんのお父さんは、数年前定年で退職するまで現職の警察官でしたが、辞職に追い込まれることがなかったのは、この事件の真相に迫る点で不十分さを感じていたからではないでしょうか。

 いずれにしても、真相解明のために、郡山でも支援する会を立ち上げ支援していくことになりました。

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