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2007年10月28日

憲法草案にかかわった鈴木安蔵を描いた映画                          「日本の青空」試写会

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 「郡山9条の会」は26日、市の視聴覚センターで「日本の青空」の試写会を行ないました。本上映は、今年12月7日(金)、市民文化センターで午前10時から4回(1回2時間)上映の予定。チケット代は1千円です。

 上映実行委員長は牧師の福島純雄さん、副実行委員長は佐藤住男さん、顧問は太田緑子さんです。私もチケットを預かってきました。試写会前には、明るい社会づくり運動事務局長の佐藤住男さん(立正佼成会)にインタビューし、この映画や憲法9条への思いなどお聞きしました。

 この映画は、すでに県内各地で上映され、どこでも好評を博しています。自民党は、現憲法を「アメリカ(GHQ)のおしつけ憲法」と盛んに宣伝してきましたが、これをみごとにくつがえしています。

 実は、GHQが示した憲法案は、福島県小高町出身の憲法学者 鈴木安蔵ら日本の民間人でつくる「憲法研究会」のメンバーが草案したものを下敷きにした、というのが歴史の真実。

  この映画は、出版社会社に派遣社員として勤めた現代の若者(女性)が、戦後60年の企画にかかわるという設定で始まる手法です。誰もが抱く憲法に対する素朴な疑問に、主人公の若い女性の調査活動を通して答えているので、憲法は難しいと感じている人にもわかりやすい内容です。

 この映画でもっとも緊迫した場面は、天皇護持を基本とした日本政府側の憲法草案メンバーとGHQ民生局とのやり取りです。

 天皇制復活ではなく「象徴」扱いとした安蔵らの考えが入ったものを政府側メンバーが受け入れるまでの攻防。そして、戦争放棄の9条がスンナリ通ったいきさつまで良く分かり、新憲法制定の瞬間は、こちらも涙がにじんでしまいました。 

 特筆すべきは、吉田茂首相が、当時の国会で「近年の戦争は多くは自衛権の名において戦われたもの」と断言したこと。前安倍首相や福田首相にも聞かせたい。

 さらに、「戦争放棄、武器を保持しない」という第9条と、ベアテ・シロタさんが日本女性がおかれてきた低い地位をつぶさにみて盛り込んだ第24条の「男女平等」条項とは、切っても切り離せない密接な関係にあること。女性の参政権もこの結果実現したこと。

 私が、今議員として活動できるのも、現憲法があればこそです。男性も女性も、若い人もそうでない方も、ぜひご覧下さい。

2007年10月26日

廣長威彦さんの絵画展が開催中

kap071026-hironaga.jpg           【廣長さんと三穂田のイグネのある集落風景画】

 きょうは、郡山市内に住む版画家、廣長威彦(ひろなが・たけひこ)さんの絵画展を観てきました。

 郡山市日和田町にある県農業総合センターで10月23日(火)~11月4日(日)までAM9:00~PM4:30です。

 廣長さんは、だんだんと消えゆく民家を描き残そうと、郡山市近郊はもとより全国を旅して数十年間精力的にスケッチしています。この農業センターでは初めてとのことですが、今年の春、この会場近くでスケッチしていたら、農作業をしていた方にお茶によばれ、ここを無料で借りられるのを知ったそうです。

 今回は、イグネ(防風林)のある農村集落風景画が50点ほど展示されていますが、農業センターのホールにぴったりの絵です。特に三穂田町のイグネのある風景画が目を引きました。

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何しろこの三穂田町で、産廃処分場建設を住民運動で中止させ、裁判で勝利したばかりだったことを伝えました。

先生は、「全国を歩いても郡山近郊ほど昔ままの民家が残っているところはありません。三穂田は田んぼの真ん中に立つとどこでも絵になるところですね」
  
 「他県のイグネは1戸ごとですが、三穂田町は数軒の集落を囲んでいるので広がりがあります。しかも、色彩的にも杉林などの黒っぽいものだけでなく、桜やイチョウなども混じっているので、季節を変えて何度も通っています」。

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 この他、福島市政100周年を記念し、廣長さんが昭和30年代~40年代頃に描いていた、今は消えてなくなった建物や路面電車などの絵が、福島市内の東邦銀行本店で展示されています。きょうは、そちらにも足をのばしてきました。

2007年10月25日

地方議員が対県交渉

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 25日、市町村議員と共に、県民や市町村からの要望をまとめ、県と交渉しました。私たち3人の県議団を含め総勢20人。

 各部に渡る多彩な要望だったので、第一部と第二部で執行部が入れ替わりました。時間が約1時間半と制限があるとはいえ、県はほとんど冷たい回答に終始。

 しかし、医師不足で公的病院へ派遣できないというのは、全国共通ですが、この中で県のホームページで募集を呼びかけ、2人が町の勤務医につながったとのこと。

 根本的には、国の医師不足の認識が問われますが、一刻も争う課題です。知事はきょう、奨学金の対象者をさらに増やすと発表したばかりです。

すっかり秋


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 一昨日市内で車を走らせていたら、街路樹がすっかり色づいて秋色でした。日中の気温も20度をきるようになり、朝晩も冷え込むようになり、日中との気温差は10度以上にも。つい最近までは、いつまで夏が続くのかと思っていましたが。

 お陰で、風邪を引いてしまい、きのうは寒気がして早々と床に着きました。きょうは少し良くなったのですが、鼻水がとまらない状態です。みなさんも健康管理にお気をつけください。

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 今朝、県庁に向かう磐越道の東インター周辺は濃い霧に覆われていました。これも秋の風物詩でしょう。高速道は思ったほどでもなく、晴れやかでほっとしました。

2007年10月22日

訪問先でも「高齢者の負担増はとんでもない」と

 きょうの午前中、後援会の方の案内で、赤旗のおすすめと後期高齢者医療中止の署名用紙をもって、20件近く訪問しました。

 最初の頃は留守が多かったのですが、後半は何人かと話もできました。日中いるのはやはり高齢者です。署名の内容を説明すると、「月に6千円以上をまた年金から天引きかい。これでは年寄りいじめだね」と署名に応じてくれました。

2007年10月21日

県9条の会が、井上ひさし氏を招いて「秋の講演会」

kap071021-ino.jpg                           【講演する井上ひさし氏】

 21日、県文化センター会場が満席で、2,000人の参加者となった福島県9条の会の「秋の講演会」。さすが、井上ひさしさんです。

 おもしろい話に笑いが絶えませんでしたが、日本国憲法がおしつけ憲法どころか、地球の半数の国々で日本国憲法の前文や第9条が取りいれられ外交政策などに生かされ、国連でも活用されていることなど、分かりやすく話されました。

 講演の冒頭、少年時代に山形から福島市によく野球観戦に来ていたというエピソードには、親近感がいっそう湧きました。

kap071021-ko1.jpg                         【乙女の像の上映と朗読】

 佐藤真子(真子)さんのピアノ弾き語りは、シャンソンから始まり、会場との合唱も入ってたっぷりと素敵な歌声が響きました。

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 他に、戦争中、学徒動員中の白河高女生が郡山空襲で犠牲になった悲劇が、今年「乙女の像」という絵本が元教師によって刊行されたばかりです。

 この絵本の上映と朗読、佐藤さんの歌、井上さんの講演のどれも「平和でこそ」の思いをいっそう深めた一日でした。

 
【9条りんごをつくった県北農民連のコーナー】 

           

  

2007年10月20日

後期高齢者医療制度の学習会

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 党後援会が、後期高齢者医療制度の学習会を開きました。講師は、県民医連社会保障委員長の江川雅人さんでした。

 参加者の高齢者から質問も活発で、実際の例で計算してみると、これまでの国保税よりもっと負担が増えることがはっきりしました。

 

総務委員会県外視察

 17~19日は、総務委員会の県外視察。四国の徳島県と香川県、大阪府立大学など、いずれも、行財政改革の各県の手法などがテーマの調査でした。

 わが県も、国から交付金の削減が増え、財源不足は深刻だといいますが、これまで大型開発でつくった借金のツケによるものの方が大きいのです。しかも切り込みも完全に実施したとは言えないのです。

 来年度の県の予算方針派、9月県議会最終日に示されましたが、来年度は、さらに100億円不足の見込みとかで、「聖域なき縮減を行なう」との事。

 これまで県単独でやっていた上乗せ事業も見直しかねません。特に福祉、教育分野での切り込みとならないよう、県民運動で世論を大きくし、跳ね返していく必要が迫っています。

 今週25日には、市町村からの要望を携え、地方議員のみなさんと県交渉の予定です。

2007年10月16日

各団体からの要望聴取、後期高齢者医療広域連合との懇談

kap071016-koukiiryou.jpg             【県庁内で後期高齢者医療広域連合の事務局と懇談~高橋衆院議員とともに】

 15~16日は、各団体からの要望聴取を受けました。毎年来年度に向けた予算要望を自民党などが毎年開いているものです。JAや農業会議、障がい者や難病連の患者会のみなさんなどが全部の会派を回り、私たちも要望を受けたり懇談します。

 通常9月県議会前に実施されるのに、今年はなぜか9月議会後でした。昨年の県知事選以降、参院選まで続く自民党の低迷も影響あるのでしょうか。

 ところで、16日午後は、高橋ちづ子衆院議員と私たち県議団、福島市議と共に、後期高齢者医療の広域連合事務局との懇談でした。

 「来年4月実施予定なのに、国から具体的な保険料等の算定基準がいまだに示されないが、11月半ばに広域連合の議会で保険料について審議することになっている」との事。

 共産党は、後期高齢者医療制度の中止・撤回を求め運動していることや具体的な問題点などを高橋衆院議員が述べるなどして意見交換しました。

 それにしても藤川県議がいうには「お年寄りから“広域れんごう”ってどこの暴力団なのか」と聞かれるとか。まだまだこの制度を知らない人が多いという反映です。

2007年10月13日

新婦人フェスティバルで「議員と語ろう」

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 13日に開かれた郡山の新婦人フェスティバル。日頃の班や要求別小組の活動が一同にみられるフェスタですが、今年は「議員と語ろう」のコーナーが設けられ、岩崎市議と共に議会のようすを報告し、参加者から質問も受けました。

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 ちょうど9月県議会が終わったばかり。新婦人から提出された子どもの医療費助成の年齢アップや母子家庭の扶養手当削減中止、妊産婦健診の拡充の請願や意見書は、全て「継続」となった事。

 その一方で、「後期高齢者医療制度の凍結」と「障がい者自立支援法の応益負担の撤回」の意見書は全会一致で採択となったことを報告。

 また、知事の事務所名義貸し問題などの「政治のカネ」が発覚したこと。「政調費の領収書添付が県議会でようやく実現」には、拍手が湧きました。

 会員の方からは、「歩道やカーブミラーなどの要望はどこへ要望すればいいの?」などと質問され、町内会に働きかけることや署名運動も提案。

 高齢者から小さな子どもたち、そして若いお父さんやおじいさんも参加。お昼においしいカレーを一緒にごちそうになって、次の地方労連定期大会会場へ向かいました。

2007年10月12日

~17日間の9月県議会が閉会~                            「後期高齢者医療制度の凍結」と「障がい者の応益負担撤回」の意見書が採択に

 11日、9月25日からスタートした17日間の定例県議会が閉会しました。今議会は、15億1,900万円の一般会計補正予算が提示された他、核燃料税条例の改定や医師確保修学資金の貸与条例など15条例案が提出され、公安委員を再任する人事案件1件が追加付託されました。

 3日の宮川県議の一般質問のあと、3人の各県議が常任委員会で活発な意見を述べ、県を質しました。最終日の採決では、人事案件に反対した1件以外は全て賛成。また、意見書がらみの請願8件には全て賛成し、全会一致で採択となりました。

 国への意見書は、首相に就任したばかりの福田首相が、高齢者医療や障がい者負担についての見直し発言を受けて、他会派から提出され全会一致で採択。

 私たちが紹介議員となった社保協からの「後期高齢者医療制度の中止・凍結」と、6月から継続となっていた障がい者団体からの「障がい者への応益負担廃止」を求める同じ意見書も趣旨採択となりました。

 ところで、今議会は、議案以外の案件で大きく揺れました。まず、柏崎刈羽原発を受け、福島原発の耐震対策問(議会テレビ討論)。さらに、猪苗代FISフりースタイルスキー大会の経費問題と、(財)建設技術センターの存続問題。FISの問題では、「当初の予算を上回るようなら中止を含めて検討を」と主張。

 そして、5月から私も委員に入り集中審議してきた「議会改革検討委員会」が、政調費等を含め最終とりまとめを行ない議長へ提出。まさか、「一部墨塗りで公開」などとならないよう、今後も県民の監視が必要です。

 

2007年10月11日

「政調費は月35万円以下に、領収書は原本を添付し、全面公開で」と主張したのですが・・・

 kap071010-gikai.jpg kap071010-nhk.jpg           【左)10日夕方の福島テレビ】 【右)10日昼のNHKテレビ~議会改革検討委の最終取りまとめで意見を述べる私】

 海外視察中止や政調費領収書添付などを再三にわたり議長へ申し入れ、春の一斉選挙でも焦点の1つにしてきましたが、ようやく改選後の5/22「議会改革検討委員会」設置され、見直しがスタートしましました。

 政調費のワーキングに私もメンバーになったので、月35万円の支給を35~30万円の間に引き下げにと(公明党は30万円)を主張しましたが、多数が「現行どおり」でと。

 「領収書添付は1円以上から」は同意できましたが、国会議員や福田首相まで同じ領収書を5枚もコピーし改ざんしていた問題を指摘し、「原本の添付」を主張しましたが、他会派全部が「コピーで良い」としました。しかも、「墨塗りなどしないで全面公開に」と求めましたが、これも議長の手元でと曖昧にされています。

 一方、海外視察は「議会が必要と認めた場合」以外は中止。議会中早期にできるものから実施することが合意されました。旅費についても、より実態に合わせ休会日は登庁日のみの支給に、福島市内の県議の宿泊費も廃止されました。

 10/10には、政調費の改革案と議員基本条例を制定するとことが承認され、議長へ最終答申が提出されました。

 来年度から、政調費は1円以上全ての領収書(写し)等証拠書類の添付が義務付けとなります。朝日新聞の最近の調査では、本県を含め全国20府県が1円以上の領収書添付を義務付けになったとのこと。

 全国のレベルと並ぶ画期的な改革となりましたが、今後、領収書等が全面公開になるかどうか注目です。

 最終まとめの会議で私は、「国会で領収書が5回もコピーされていた福田首相の例からみても原本の添付が必要と主張してきた」と経過を述べ、「公開時に一部墨塗りなどとせず全面公開を」と主張しましたのですが。

2007年10月08日

郡山市立美術館で「広重二大街道浮世絵展」を鑑賞

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 連休の最終日となった8日、夫と歌川広重の浮世絵展を観に行きました。郡山市立美術館で10/21まで開かれています。

 東海道五拾三次と木曽街道六拾九次の浮世絵が中心ですが、今回、特別出品されたのが福島県ゆかりの「陸奥安達百目木駅八景図」とその版木の展示です。

 kap071008-100.jpg私の住んでいる同じ阿武隈山系にある安達郡岩代町(現二本松市)の百目木(どうめき)の風景を描いた作品は、広重をぐっと身近にさせてくれました。 

 私は、本物の「広重」の浮世絵を間近かでみたのは初めてです。さまざまな角度から街道の風景を切り取る大胆な構図と繊細な描写。色づかいも東海道と木曽街道では少し違っていて、深い青、濃い緑、黒い松、それにさし色の朱色が入ったり入らなかったり・・・。

 木曽街道の浮世絵は、以前私たちが住んでいた諏訪地方と実家へ帰省の際通った峠や地名があって、夫と懐かしい思いで観ました。

 入場料が500円と安く、音声ガイド(貸出し料500円)にも助けられ、数多い浮世絵をたっぷり楽しめます。また、疲れたら、美術館術内の素敵な喫茶・レストランがお薦めです。

2007年10月06日

宮川県議の初質問

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 3日、一般質問の2日目3番目で登壇した宮川えみ子県議は、今回初質問でしたが、さすがいわき市議を25年務めたベテランです。20分間堂々と演説し、再質問では議場内の笑いまでとって県当局や他会派を圧倒しました。

 本会議の質問は、県議団から1人しかできないため、会派を代表する形にならざるを得ません。質問当日の朝、マスコミ報道で2つの情勢の急展開がありました。それらを急きょ演説の中に盛り込むよう団で協議し、午後の本番に臨みました。

 その一つは、雄平知事の事務所「名義貸し」問題です。自宅マンションを叔父の渡部恒三衆院議員の政治団体に事務所として登録していたと言うもので、NHKテレビの全国放送でとりあげられました。この問題で渡部恒三衆院議員は民主党の最高顧問を辞任。ただし、国会議員は続けるようです。

 
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 もう一つは、猪苗代のフりースタイルスキー大会の経費問題です。県教委が検討委員会を設けて試算したのが21億円。しかし、知事が2日来庁した猪苗代町長と協議した結果、当初の予算どおり5億7,900万円で開催すると報道されたのです。

 再質問で「数字がどんどん変わり、判断しようがない」と宮川県議が教育長に迫り、このようすが夕方のテレビニュースでも大きく取り上げられました。

 この他、ネットカフェ難民の実態調査、稲ホールクロップサイレージの推進について前向きの答弁があり、原発の耐震化対策と後期高齢者医療制度の中止を求めましたが、東電や国の動きを注視していくとの答弁にとどまりました。

2007年10月03日

県腎臓病患者団体が来室


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 9/27、県腎協のみなさんが各会派まわりで、私たちの控室にもこられ要望書を受けました。来年予定の後期高齢者医療制度は、腎臓病患者にとっても大問題であること。

 70歳から74歳までの医療費負担増もやらないでほしい。福田首相が少しトーンが変わって、改悪の見直しの動きも出ているが、実際にそうなるよう国に求めてほしいとも。

 また、昨年の医療制度改悪による診療報酬の引き下げは、ますます医師不足を招いている。ここの改善も訴えられました。