5日、日曜日お昼の時間帯に県の生活環境部長から連絡を受けました。北朝鮮のロケット?ミサイル?が午前11時30分に発射され、東北地方を通過して太平洋側へ落ちたが、被害はなかったというものでした。
落下物は、日本海側と太平洋側に2つだったとのこと。11時37分頃に、秋田県の西280kmの日本海側に1つ。11時43分頃に、日本の東1270kmの太平洋に落ちた模様。
さらに、県庁内では12時45分には、総合安全対策会議を開き、県庁内の情報を共有するという連絡でした。実は、3日(金)午後1時過ぎに、県の直轄理事から「総合安全対策会議を設置することにした」との連絡がすでに入っていました。
それにしても、自民・公明の麻生政権は、きのう4日、発表の5分後に北朝鮮のミサイル発射は誤発表だったとの大失態をしています。なんともお粗末な話です。
この間、政府与党はさかんに「国連安保理決議違反」の主張を繰り返してきましたが、これには無理があります。国連安保理決議1718号違反とは、「北朝鮮が弾道ミサイルを発射すれば」というもので、つまり発射した際の対応をいうのです。
ミサイル等の発射を自制するよう強く求めるなどの外交努力=話し合いで解決することに国際社会が最大限の力を尽くすことがまず必要です。政府がいうように、"制裁強化"で対応すれば、北東アジアに緊張をもたらすだけではないでしょうか。

【誤発表を報じる本日5日付け福島民友1面(左下は航空自衛隊の弾道ミサイル監視用レーダー)】
きょうの民友新聞の社説は、この件に関して「日本のミサイル防衛(MD)システムは、追尾と迎撃は日本の自前でできるが、ミサイル発射の探知は米軍の早期警戒衛星に頼らざるをえないため、独自の「眼」を持とうと開発を進めてきたのが、今回の誤発信源となったミサイル監視レーダー。
MD整備に1兆円もかかることに批判もあり、今回の"実戦"でレーダーの性能をアピールしようと考えたのではないかと勘ぐりたくもなる」と述べていますが、なるほどです。
この間、大騒ぎして誤発表というこんなお粗末な政府の対応に、東北地方の自治体も振り回されました。もちろん、北朝鮮も問題です。
しかし、これ幸いに政府与党が軍事増強をもくろみ、防衛費に年間5兆円もつぎこむ一方、雇用対策をはじめそのセーフティネットとなる医療・福祉を削るのでは、何が安全・安心の政治かと思うのは私だけでしょうか。