「風車病」を知っていますか
29日は、風力発電所建設が計画されている川内村へ調査に行ってきました。風力発電は、クリーンなエネルギーとして、また、観光誘客になるとして最近注目されているようですが、その一方で、低周波による健康被害が起きて、他県では引越しを余儀なくされている事例が明らかになっています。
風力発電による健康被害は、「風車病」といいます。私がこれを知ったのはつい最近のこと。自然保護のボランティアから話を聞いて初めてわかりました。
【田村市の滝根小白井の建設現場①】
風力発電所は、県内では天栄村が早く、このあと郡山市の布引高原、田村市には滝根小白井(おじろい)と檜山高原に建設中、そして、現在川内村の大津辺・黒佛木・楢葉にまたがって26基建設が予定されています。
【電源ケーブルを埋め込む工事現場~滝根小白井②】
役場の課長さんにもお会いし、その計画の概要を聞いてきました。実際、民家からどれくらい離れているのかといえば、一番近くで直線距離で約1kmといいます。でも、他県では3km離れていても健康障害を起こしている事例があります。
風車病は、吐き気、睡眠障害、平衡感覚喪失、ひいては長期に浴び続けると白血病や遺伝子障害を起こすなど研究もでています。「感じ方は人それぞれ」で済まされるのでしょうか。
【風車予定地から約1kmと最も近い人家~川内村】
宮川県議と共に、建設予定地の現地調査もしました。プロペラ円の直径は100m、ビルの高さ40階建てくらいの風力発電が人家のすぐそばに見えることになりそうです。しかも、いずれも貴重な水源地となっているところでした。
【モリアオガエルが生息する池。川内村は、カエルの学校で知られる自然の宝庫です】
県自然保護協会もこの問題で5月半ばに県へ要望書を提出し警告を発していますが、人体に被害が出てからでは遅いのです。
県も地元市町村もそれを無視してすすめてよいはずはありません。まして、固定資産税が入るといっても耐用年数からたった17年間です。自然を破壊し、人間が住めなくなっては本末転倒ではないでしょうか。