カテゴリー: 県政・県議会
2月県議会代表質問で登壇/内堀知事が「原発事故は人災」と初答弁!地震、コロナ、ジェンダー平等など
2/24、県議団を代表し60分間の代表質問で登壇しました。(1)2月13日の福島県沖の地震対策、(2)新型コロナウイルス感染症対策の強化、(3)東日本大震災・原発事故から10年と今後の対応、(4)今年秋に策定する新総合計画について質問。
このうち、知事に対し4問~①無症状の感染者を早期発見・隔離・保護するため、面的・社会的なPCR検査を大規模に行う戦略が必要、②原発事故は国と東電による「人災」と考えるか、③「人間の復興」に重点をおいた第2期復興計画に、④公的施設や教育施設の廃止は地域の疲弊につながると思うが、「地方創生と人口減少対策」について知事の考えを尋ねました。この中で、知事は初めて「原発事故は人災」と明言しました!
★今年3月11日で未曽有の大震災・原発事故からまもなく丸10年。その直前の2月13日11時08分、M7.3、最大震度6強の大地震が再び福島県を襲いました。これは東日本大震災の余震とされました。住家被害は一部損壊が多数に上り、重軽症者も102人(のちに死亡者1人が数日後に発見)です。今回の地震の特徴は、外見だけではわからない被害があるため、被害状況を丁寧に把握するとともに、速やかな被災者の生活再建支援をと求めました。
一方、東電第一、第二原発の地震の影響については、東電は核燃料プールから溢水したと地震直後に発表したものの、その後53基もの汚染水タンクのずれ、充填していた窒素が漏れたのは10年前の事故時に受けた格納容器のひび割れが広がったのではないか、3号機に昨年設置した2基の地震計が故障し放置していて、今回の地震データを計測できなかったなど、東電はこれらを自ら公表しなかったと厳しく追及。県は、再質問・再々質問の追及でようやく答弁。自民席からも「しっかり答弁せよ」とヤジが入ったほど。再び「安全神話」に浸る東電や県の姿勢が今回の地震であらわになりました。
★新型コロナ対策では、県内も1月に入り即応病床使用率が90%近くにひっ迫する事態となり、2/22時点で感染者は1,800人超え、死亡者は69人、クラスターは累計35カ所に。現状分析と対応策を質し、また医療機関や高齢者施設の職員・利用者・出入り事業者への一斉かつ定期的なPCR検査実施を求めました。
一方、昨年1年間の県内倒産は74件、休廃業・解散した事業所は637件と深刻な事態です。持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金などについて、文化芸術のフリーランスや学生も含めて再支給や要件緩和や再延長、さらに、事業所への直接の減収補填を求めました。消費税5%への減税とインボイス制度導入の撤回、生活保護制度の扶養照会をやめ保護制度の周知、障がい者施設への公的物品調達を増やすよう求めました。
★菅政権のデジタル庁とマイナンバーカードの強制取得は、国家による国民監視がねらいがあることや、民間事業者と連動すれば膨大な個人データの流出の危険があると指摘。行政デジタル化方針を見直し、マイナンバーカードの取得を強制しないよう求めました。
★原発避難者数のカウントは、少なくとも市町村に住民票を残している人は避難者として数えること。帰還困難区域は、除染して解除する方針を早期に示すこと。賠償は、中間指針の見直しなどを国に求めること。「惨事便乗型」の復興のイノベ構想を批判し、気候変動に逆行するIGCC石炭火発も建設中止を求めました。
★県の新長期総合計画の策定について、大震災・原発事故からの10年をふまえた本県ならではの対策を。さらに、地球的規模で問われている「異常気象による災害・気候変動対策」、「ジェンダー平等・人権」、「SDG s・持続可能な社会」、そして新型コロナ禍を経て政治や社会のあり方を根本から問う県民の意識の大きな変化をふまえ、これらの観点を十分反映させたものにと求めました。
保健所・衛生研究所の体制強化など福祉型県政への転換、学校給食費無償化や少人数教育など子育て・教育の充実、何重にも災害を受けている本県の農林水産業や中小企業・観光への支援、ジェンダー平等と人権尊重の県政を求めました。森五輪前会長の女性蔑視発言にみられるように、日本のジェンダーギャップ指数は、世界153カ国中121位。県の男女共同参画プランに、意思決定の場への女性参画の拡大と性と生殖に関する健康・権利を浸透させること。DV被害女性・児童虐待対策についても質しました。
県災対本部へ、福島県沖地震に関する緊急申し入れ/被害の事態把握や住宅再建など8項目
福島県沖地震で岳温泉地内と高橋千鶴子衆院議員・岩渕友参院議員と共に被害調査
党県議団、県に対し、「南会津町高齢者施設クラスター対策」を求め緊急申し入れ
1/28、共産党県議団は、南会津町高齢者施設「田島ホー」のクラスターが61人と県内最大のクラスターが発生したことから、県に対し4項目について緊急申し入れをしました。県議団からは、神山・宮本・大橋県議が、県からは境野保健福祉部総務課長が緊急申し入れを受けました。
南会津町では、感染拡大が止まりません。また、県立南会津病院、田島ホームのほか聖光デイサービスも利用者の感染者が23人となり、南会津町全体では100人を超えました。
61人の内訳は、嘱託医1人、職員17人、利用者43人で、26日に判明した11人を含む49人は、最初の検査で陰性だった人です。これ以上の感染拡大を食い止めるためには、思い切った対策が必要と指摘。すでに、県の病床確保数469床の利用率は56.1%、即応病床の利用率では75.6%と、依然として病床逼迫の状況にあります。
①南会津町の医療・介護施設の職員・利用者、出入り業者のPCR検査を直ちに実施すること。さらに、県内すべての医療・介護施設のについてもこれらの対象者にPCR検査を実施すること。②南会津全域を対象に、少なくとも旧田島町の全住民を対象に、直ちにPCR検査を実施すること。③南会津町での面的検査を実施するため、南会津町を支援すると共に、県職員の派遣を急ぐこと。④濃厚接触者の定義を抜本的に見直し、隔離・保護する対象を広げること。
2月定例議会へ「知事申し入れ」/新型コロナ検査・医療体制強化、原発事故から10年、県の新総合計画策定
21日、党県議団は、2月県議会に向け知事へ要望書を提出しました。2月県議会は、来月半ばに開会しますが、新年度の当初予算編成に向け、①「新型コロナ対策」、②「東日本大震災・原発事故から10年目の節目の年」、③「地球温暖化対策」④「県の新総合計画の策定について」、これらを3項目を中心に内堀知事へ直接要望しました。
①「新型コロナの感染症対策」については、知事として無症状者を発見・追跡・保護する「科学的知見」に基づいた実効ある対策を求め、さらに感染の現状分析し、県民への情報開示を求めし、県民の協力を得られる心に響く訴えを行うよう求めました。本県の陽性患者は562人(1/20発表)で昨年をピークを上回り、病床利用率も即応病床では、「ステージ4」です。この間約90%までひっ迫する事態までなっています。死亡者は、34人になり東北最多となり、死亡率は全国1.4%に対し本県は2.3%と厳しい現状にあります。
②「大震災・原発事故から10年」については、避難者は県発表だけでも3.7万人、実際にはその2倍が故郷に戻れない現状です。しかし、県は国家公務員宿舎から退去を迫り、裁判にまでかけたり、2倍の家賃を請求したり、親戚まで協力を求める非情なやり方を行っています。復興公営住宅での孤独死も増えています。賠償や除染も打切るとしています。原発事故は国・東電が起こした「人災」であり、その加害責任を今後も果たすよう強く要請。汚染水の海洋放出中止、多額の復興予算を投じる“惨事便乗型”のイノベ構想や国際研究拠点整備の中止を求めました。
③「地球温暖化対策」については、「本県としてCO2排出ゼロ宣言」を。再メガ発電中心から地域循環・住民参加型へ再エネを転換すること。自家発電や省エネ住宅への支援を求めました。また、1昨年の台風災害をふまえ、流域全体の河川対策を全庁で実施すべき、維持管理予算を含め予算の拡充を求めました。
④「県の新総合計画」の策定については、保健・公衆衛生の体制強化、福祉型県政への転換、子ども・教育の充実では県立高校の統廃合計画の凍結を、農林水産業・商工業・観光の振興、ジェンダー平等と人権尊重の県政等を求めました。
知事は、これら共産党の提言もふまえ、「コロナ対策」、「原発事故からの10年」、「地方創生・人口減少対策」の3つの観点で取り組むと述べました。代表質問(60分間)には、私神山が立つ予定です。
2月県議会に向け「政調会」で各部局から説明を聴取
1/13~14は、2月県議会に向けた各部局から説明を聴取する「政調会」でした。2月県議会は来月12日開会の予定です。
新年度当初予算規模は、復興予算を含めても前年度を下回る約1兆2千億円となる見込みです。また、県は「新総合計画」を策定し今年9月議会に提案する予定としており、政調会では各部局からこれらの方針が説明されました。
今年3月11日で東日本大震災・原発事故から丸10年を迎えますが、一昨年の台風19号の被害から住宅再建はまだ半数程度しか復興できていない現状にあり、さらにこの1年間の新型コロナの影響を受け、県民の暮らしも生業も大きな打撃を受け続け、倒産も廃業も増え続け、昨年秋の県内自殺者の伸びは全国2位という多さです。
一方、新型コロナは、12月~1月以降感染症が広がり、死亡者は30人を超え、病床も即応病床数からみれば90%以上と切迫した事態となり、知事は「ステージ3相当」と会見で発表。そして、県は昨年末、12/28~1/11までに福島市内で時短営業した飲食店へ、1日あたり一律4万円の県独自の「協力金」を決定。また、コロナ受入れ病床数も増やす方針を決定。さらに、政調会では1/13~2/7までこれらの「協力金」(これも1店舗4万円)の対象を県内全域に広げるとともに、病床を開けるため協力した医療機関へ「協力金」を補助する(患者1人につき10万円)の方針を示しました。これらは、専決処分で行います。
私たち共産党県議団の5人は、それぞれの部局の説明に対し、意見や問題点、要望等を述べました。
1共産党県議団の12月県政報告~コロナ禍、いのち暮らし守るケアに手厚い県政を!こんな復興でいいのか、復興のあり方!
母親連絡会、民商、県政つくる会が、新型コロナ対策等で県交渉
閉会日、2つの議案で討論/12月議会提出議案で意見、19年度普通会計決算に反対
12/17の閉会日、12月県議会に提出された議案、2019年度決算の普通会計決算には反対の立場で、これら2つで討論しました。
◆ 12月県議会に提出された知事提出議案5件と、県職員の期末手当て引き下げに伴う減額補正予算等追加議案5件に反対し討論、また意見書・請願について討論しました。 知事提出議案のうち、イノベ構想の重点分野に加えられた「ふくしま医療機器開発支援センター」は、再度同じ管理者を指定するための議案については、開所以来収益が見込めず、これまで同様、今後5年間も県の一般会計から毎年約2億円ずつ赤字補てんするのは県の見込みが甘いと指摘。「会津自然の家」は、今回初めて指定管理者に委託するとしましたが、そもそも教育施設は県直営で運営すべきものと討論。
県民1人当たり年間1000円負担している県森林環境税を今後5年間延長する条例改正案、県の建設事業に市町村の追加負担を求める議案には反対を表明。さらに、特別職は別として、災害やコロナ対応が続く県職員の期末手当てを0.05月分引き下げ、総額6億6千万円を減額する追加補正予算5件には反対を表明しました。
議員提出議案については、自民党提出の「多核種除去施設の処理水の取り扱いについて理解の醸成と風評対策の抜本的強化を求める見書」は、「処理水」の海洋放出を前提としていること、「国際教育研究拠点の充実等を求める意見書」は、各大学等との連携や既存施設を活用し、これ以上イノベ構想で新たな研究施設整備は中止すべきと討論し、これら2つの意見書に反対を表明しました。
一方、共産党が紹介議員となった意見書・請願については、可決・採択を求め討論。消費税率5%への減税及び売上減少事業者の消費税免除措置を求める意見書、より良い幼児教育・保育の無償化の実現を求める意見書、「義務教育費国庫負担」を2分の1に復元し制度充実を求める意見書は可決すべき。また、県立保原高校定時制の存続を求める請願と教育予算の増額を求める請願は採択を求め討論しました。
◆ 「2019年度普通会計決算は不認定」とし討論 東日本大震災・原発事故から丸8年が経過した2019年度は、10月に台風19号の災害に見舞われ、また年度末には新型コロナ感染対策も求められた指摘し、4点にわたり討論。
まず、「大震災・原発事故対応について」は、同年7月末にようやく「福島第二原発廃炉」を東電社長が表明したが、廃炉作業は進まず、ADRを含め賠償に応じないと東電の姿勢を批判。また、今年2月、国の小委員会が、汚染水処理方法について「海洋放出と大気放出が現実的」としたことへの県内外からの反対の声が上がっていること。避難者に対しては、双葉町・大熊町を除く帰還困難区域の住宅無償提の打ち切り、国家公務員宿舎入居者を裁判に提訴し、県外2千世帯への県独自の家賃支援も打ち切るなど、避難者への冷たい県の姿勢を厳しく批判。
2つ目に、「復興のあり方」については、イノベ関連に当初予算で913億円、4年間累計で3,700億円もの復興予算を計上したが、避難住民置き去りだと指摘。
3つ目に、「台風・豪雨災害への対応」については、10月に消費税率が10%に引き上げられ、さらに台風19号等の災害に見舞われ、県は床上浸水1m未満の「準半壊世帯」への独自支援制度を創設したものの、住宅再建は進まず。これまでの県の河川整備の遅れが災害を招いたことから、大幅な河川整備予算の拡充が必要と指摘。
4つ目に、「新型コロナ対策」については、2月末の政府の全国一斉の学校休業要請に伴い学童保育所の受け入れや休業支援金への対応が求められたが、今も感染は広がっていることから防疫の観点での検査拡充と失業者や中小業者への直接支援が必要と指摘しました。
5つ目は、今年4月から地方自治法改定による「内部統制に関する方針」は、公務の職場にはなじまない企業的手法による成果重視の行政運営を求めており、しかも県監査委員会は19年度決算から前倒し実施したと批判。本県は、原発事故、台風被害、新型コロナ対策で疲弊している今だからこそ、地方自治の本旨に則り、「公助」の役割こそ強調すべきと求めました。
採決では、自民党、公明党と県民合会派が同じ態度をとり、それぞれ多数で採択、否決としました。
閉会日の冒頭に、長尾トモ子県議が地元市議に副議長就任祝いに粗品を贈呈し、公選法の疑いが判明したことから本人から辞職願いが出されたことを受け、副議長選挙も行われ開票立会人に大橋沙織県議が選任されました。共産党県議団は、第二会派の県民連合の宗方氏に投票。自民・公明が多数のため、自民党の青木元副議長が当選し就任しました。