18日、県議団を代表し、1 問1答の総括質問を行いました。今年は、地震・津波、原発災害などの複合災害から丸4年が経過した節目の年です。
今回は、福島第1原発の汚染水の外洋漏れと情報隠しの問題を中心に、1,2号機の排気筒の老朽化対策、賠償・除染・避難者支援、保育所・学童保育の充実、避難地域の子どもたちへの支援や特別支援学校の過密化解消について質問。
さて、汚染水の外洋に漏れと、国も東電も1年以上も前から知っていたのに情報を隠していたことに、県民や漁業関係者に大きな怒りが広がっています。
県議会は、2/26抗議の決議をあげ、県弁護士会も抗議の会長声明を出していると指摘。汚染水対策は、「国家の非常事態」との認識の下、国が前面に立って対策をとるよう求めよと質しました。
一方、県の認識も問題です。県は東電への協定に基づく要求書で、「外洋への流出をやめ、港湾内へ流すように」と求めているのです。
しかし、安倍首相の「汚染水は港湾内にブロックされている」との発言がでたらめだったことは、港湾内も毎日半分ずつ外洋と入れ替わっていると東電でさえ認めていることです。
「県は、港湾内はブロックされていると考えているのか」と質しても、まともな回答はありません。外洋につながる出口は塞ぐよう求めるとともに、県自身が「放射能で海を汚さない」との立場に立つべきと、県に強く求めました。
また、知事に対しては、福島第2原発の廃炉を国も東電も明言していない現状にあり、原発被災県の知事として全国の原発の再稼働をやめるよう国に求めるべきと再三にわたり追及。
私が、「原発災害を受けたこの4年間の県民の苦しみを他の県民に味わってほしくないと思うが」と知事の認識をただすと、それには知事が答弁したものの、全国の再稼働問題については企画調整部長が代わりに答弁したのです。
賠償は、営業損害賠償の2月末での打ち切り問題について質問。商工団体や女将会、JAなどからも賠償継続を求める要望があいつぎ、いったん打ち切りを見送ったとはいえ東電も国も「撤回」を表明していないことから、県原子力損害賠償対策協議全体会を開き、国・東電に迫るべきと求めました。
一方、遅れている避難者支援では、住まいへの支援、仮設や借り上げ住宅、復興公住宅入居者への一貫した支援で孤立化防止等を求めました。
郡山の認可外保育施設で5年前にうつぶせ寝による死亡事件があり、裁判所の判決がでた事例を紹介し、4月からスタートする子育て新制度のもとでの保育所のあり方について質し、認可保育所の増設、保育の質の確保を求めました。
同様に、学童保育についても県内施設の実態調査、指導員の処遇改善、研修時の代替職員への助成を求めました。
避難地域の学校の帰還状況を質すと、小中学校で26%にすぎないことが判りました。仮設校舎や体育館がない中で4年が経過。学習環境の改善、避難が続く子どもたちの学習支援や心のケア対策を求めました。
県教育委員会は、過密・遠距離通学解消のために特別支援学校の整備計画を見直すとしています。県中あぶくま養護学校については、高等部を田村市船引高校内に、小・中学部を船引町旧春山小学校廃校舎を利用して分校を設置する方針と答弁。新年度は、基本設計を実施します。