月: 2022年11月
高齢者の補聴器補助を求め、県高齢期運動連絡会が県交渉
21日、県高齢期運動連絡会(伊藤洋代表)は、高齢者の補聴器購入費用の助成を求める要望書を県に提出し県交渉。県保健福祉部の総務課と高齢福祉課、健康づくり推進課などが応対しました。
県の担当部からは、国が認知症と高齢者難聴との関わりがあるとの研究が進んでいることを注視していると回答。しかし、参加者は、年金は下がり続け、10月から医療費窓口負担も2倍になった。補聴器は高額で20~30万円もする。13万7000円助成している東京都港区や他県の事例を示し、県として国の動向を注視しているだけでなく、全国に先駆けて補助の実施をと強く要望。
県議の私からも、原発事故後に「全国に誇れる健康長寿の県」を県が掲げている。11年、12年が経過した今、高齢者が増えている本県としては、県内の高齢者が健康で社会参加できるようにするためにも、補聴器費用の助成を実施すべき時期に来ていると強調しました。
12月県議会と2023年度県予算編成(第一次)に関する2つ要望書を知事に申し入れ
17日、党県議団は、「12月県議会に関する要望書」と、「20203年度県予算編成に関する申し入れ(第一次)」を内堀知事に提出しました(詳しくは県議団のホームページを)。
10月の県知事選挙で3期目再選を果たした内堀知事の任期が、12日からスタートしました。知事選で、最大の争点となった汚染水の海洋放出の賛否をはじめ、原発再稼働や国政問題について、内堀知事は地元紙のアンケートにいずれも「その他」と回答政策論争を避けたことを指摘。
したがって、まず最初に3期目の内堀県政運営は、①原発被災県の知事として、岸田政権にはっきりものを言う姿勢を打ち出すこと。②原発事故直後に県が掲げた「日本一子育てしやすい県」、「全国に誇れる健康長寿の県」、「再生可能円エネルギー先駆けの地」の3つをあらためて県政の基本にすえ、実現めざすこと。③漁業者との約束を守り、来春以降の原発汚染水の海洋放出方針の撤回を。④原発の再稼働や新増設、新型原子炉の開発、老朽原発を原則40年を60年以上に運転延長する岸田政権の「原発回帰」を原発被災県から撤回を。原発避難区域外の避難者を国家公務員宿舎や民間借上げ住宅から退去を求める訴訟や調停の申し立てをやめ、今後も支援継続を。
⑤全国に比べて低い医師数や看護師数、介護職員の充足率、県民の健康悪化をふまえ、医療・介護、障がい者、子育て支援、教育の充実を図る福祉型県政へ転換すること。⑥世界的な命題となっている気候危機打開とジェンダー平等に本気で取り組み、未来をの若者を支援する県政にすること。⑦教育行政では、住民合意が得られていない県立南会津高校と田島高校と統廃合は、いったん凍結し見直すこと。学校給食費の無料化を県として実施し、高校生のタブレットの無償配布を求めました。
2)岸田政権と対峙し、第8波に入った「新型コロナ感染症対策」では、検査や医療機関・福祉施設への支援継続を。「物価高騰対策」では、最低賃金を時給1,500円へ、非正規を含め県職員の賃金引き上げ、年金の引上げと生活保護基準の引上げ、消費税5%に減税しインボイスは中止、肥料・飼料、資材高騰にあえぐ中小・小規模事業者や酪農・畜産など農家への支援を求めました。また、統一協会と自民党との深い癒着を解明し、霊感商法や集団結婚など多くの被害を生み出してきた被害者への救済と統一協会の解散を国に求めること。
一方、来年度県の予算編成については、以上の観点からイノベなど大型事業から県民のいのち・暮らしを守る福祉型県政転換する観点から要望しました。
なお、今回は、2人の県議が新型コロナに感染したため、3人の県議と事務局で2つの要望書を作成し知事に申し入れました。
12月県議会に向け政調会/原油・物価高騰、新コロナ対策など補正予算は約190億円規模。原発避難者に退去・家賃支払いの民事調定議案も
11/10、党県議団は、12月県議会に向けた政調会を開催(宮川県議は欠席)しました。
県は、12月の補正予算規模は、約190億円の予定と説明。今年度は、すでに原油・物価高騰等の影響や新型コロナ感染症への対応、今年3月の福島県沖地震からの復旧などに6度の増額補正が計上され、12月県議会もこれらの対策への経費を増額補正するとしています。
一方、原発避難者に対し、新たに12月県議会に「国家公務員宿舎セーフティネット使用貸付」を受けている未退去24世帯のうち5世帯と、退済みだが家賃未納40世帯のうち新たに1世帯について、いずれも「民事調定」にかける議案を提出予定。さらに、民間借上げ住宅の家賃未納1世帯に対しても「民事調定」にかける議案を提出予定と説明。
国がいわゆる自主避難者に対し住宅支援を打切ったのは2017年。県は、その後「国家公務員宿舎セーフティネットによる使用貸付」を実施したものの2019年までの2年間で打ち切り、退去できないでいる世帯に対し2倍の家賃を請求。それでも退去できないでいる世帯に対し、今度は退去と未払い家賃の支払いを求める民事調定や裁判に提訴する措置をとっているのです。被災県がやるべき態度でしょうか。原発事故さえなかったら、避難など必要なかったのです。
国連人権委員のヒメネス・ダマリー氏も、これら原発事故や被災者に対し区域内外の区別なく国内避難者に対し住宅等の支援継続が必要だと国と自治体に求めています。避難区域内であろうと区域外であろうと、避難する権利を政府が認めるべきであり、県も当然支援を継続すべきです。
この他、郡山市富田地区内にある県旧農業試験場跡地の用地を処分するため、公募したところ南東北病院が約70億円強で落札したこと。県立総合衛生学院を廃止するための関係条例を廃止する議案等が提案されます。