吉田英策県議が討論/当初予算に反対、意見書・請願で討論

17日、最終日、吉田英策県議が討論しました。当初予算には反対の立場で討論。自主避難者への住宅無償提供の打ち切るなど県民切り捨てを批判。また、浜通りの復興の中心にイノベーション・コースト(福島・国際研究都市)構想については、5つの角度から問題点を指摘しました。被災者の人権回復や生活・生業の再建など、被災地域の復旧・復興こそが最大の課題との位置づけが不明確です。原発事故への事故原因の究明も県主導で行うべきと指摘しました。

その一方で、県が掲げる「日本一子育てしやすい県」「全国に誇れる健康長寿の県」を実現する具体的な施策が乏しいこと。子どもの貧困対策でも学校給食の無料化や子ども食堂への支援などが県が行うべきと主張。

また、新年度から県職員や教員の人事評価を給与に反映させることについても、県職労の調査では、県内市町村や県職員が昨年1年間で9人も自殺していたこと。そのうち5人は、今年1月~2月になってからだったと指摘し、中止を求めました。

さらに、港湾整備事業特別会計予算に含まれる小名浜港東港地区整備事業は、勿来と広野などに建設予定のIGCC石炭火力複合発電所などへの石炭荷揚げを前提としています。これは、石炭燃料からの脱却というパリ協定の世界的流れに逆行するもので、壮大な無駄遣いになりかねないと批判し、反対を表明。

一方、意見書については、犯罪を実行していないうちから警察に処罰され、誰もが「共謀罪」法案を国会に提出しないことを求める意見書、南スーダンPKO部隊への「駆け付け警護」の任務付与の撤回を求める意見書については、賛成の立場で討論。安倍首相は、ようやく南スーダンから自衛隊のPKO活動を撤退すると表明したものの、自衛隊の「日報」記録を隠蔽していたことや、戦闘行為の危険があることから、5月を待たず直ちに撤退すべきと述べ、意見書の採択を求めました。

また、「民泊」を推進する公明党からの意見書については、旅館業法で定められている衛生面、安全対策などは担保されないし、反対を主張。

当初予算については、共産党の吉田県議が反対討論、自民党と民進党が知事与党の立場で賛成討論しました。共謀罪と南スーダンから自衛隊の撤退を求める意見書は、民進党と共産党が共に採択を求め起立しましたが、少数で否決となりました。