29日の県議団会議の時に、議会事務局の退職辞令を受けたばかりの中村課長が、辞令交付証書をもってきてみせてくれました。これは、二本松市上川崎(旧安達町)の伝統手漉き和紙の証書だそうです。触らせていただいたら、とてもふんわりと軽いけれどしっかりと厚みもある証書でした。
そういえば、私の地元中田町の海老根和紙も、つくり手がほとんどいなくなってしまい、地元で和紙づくりを継承していこうと10年くらい前に海老根伝統手漉き和紙保存会を結成。その時に技術指導を受けたのが旧安達町の上川崎だったのです。
海老根和紙保存会は、毎年9月に黄金色に輝く田んぼのあせ道に和紙の絵灯篭を並べる光のページェント「秋蛍」を開催し、中田町の観光スポットにもなっています。今年は、3・11の大震災・原発事故1周年を記念し、郡山駅前広場で「春蛍」も開催しました。
楮(こうぞ)を切り出すのは、毎年11月~12月だそうですが、昨年は災害で年末に作業が全部終わらずにいたようです。ところが、今年は和紙の注文が増えたり、「春蛍」も行なったため和紙の原料が不足気味になり、この日の作業を計画したとのこと。
お陰で、私も初めて楮の木なるものを知る機会となりました。でもそこは、阿ノ山という地域でいつも私が毎週赤旗を届けに通っているところでした。使用するのは、その年に伸びた新しいものだけ。毎年切ってやると、ちゃんと芽を出しくるそうです。和紙づくりは、1年を通して手間ひまかかるものなのですね。