7/31~8/2、県議会の産業振興・雇用・県土再生対策特別委員会」で、宮城県の以下の5ヵ所を視察しました。
【亘理役場は仮設事務所】
【仙台空港の展望デッキ。私の後方は海で、数キロも離れていません】
①亘理町役場で、災害公営住宅や集落の高台移転等の現状と課題について
②名取市にある仙台空港ビル(株)で、空港を活用した国内外の交流再生・拡大の取り 組みについて
③宮城県庁では、宮城県の総合計画や復興計画基本方針の取り組みの概要、企業誘致戦略について
④大崎市役所で、鳴子温泉郷等の地域資源を生かした観光振興、再生可能エネルギーの取り組みについて
⑤七ヶ浜町にある東北電力(株)仙台火力発電所で、再生可能エネルギー、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の稼動状況について、です。
福島県は、宮城県と同様地震・津波被害を受けていますが、原発事故によって産業復興も県土再生はまだこれからという段階です。
大きな地震や津波被害を受けながらも、先行して復興対策をすすめている宮城県の取組みは、課題や教訓も含めて参考になりました。
特に、産業振興のあり方については、企業誘致によるいわゆる呼び込み方式ではなく、大崎市のように地域資源の農業や温泉地を生かし住民とともに地域の資源を掘り起こし、新しい産業や観光、再生可能エネルギーに結びつけています。
私たちがこれまでも提案してきた内発型・地域循環型の産業振興が、ここでは実際に取組まれていることに感動!
しかも、それを情熱を込めて説明した部長は、10年以上前に農業分野の福島県職員として在籍したことがある国の職員でした。なつかしく、うれしいめぐり合いでした。
一方、東北電力仙台火力発電所は、副社長も同席。
仙台火発4号機は、コンバインドサイクル発電という、天然ガスLNGと蒸気を使ってタービンをまわして発電するプラントを見学しました。
天然ガスは、新潟からパイプラインで供給されていています。
また、同敷地内にある出力2,000kWのメガソーラーも見学。設備利用率12%として、一般家庭約600世帯分の年間消費電力量に相当する年間210万kWhを想定しています。
ただ、太陽光発電もこの日のように30度を超えるような暑い日は、逆に発電効率は落ちるとのこと。それは太陽電池モジュールの半導体が熱に弱いからです。
ここでは、再生可能エネルギーの取り組みについても説明を受けたので、福島県内にある水力発電所の現状設備利用率を質問。
しかし、数字については宿題とされ、また原発のゼロのシナリオについても、副社長は福島県のみなさんを前に言いにくいがと述べながら「原発は必要」と言明しました。福島県と他県との温度差をあらためて感じました。