25日、県議団を代表し60分間の代表質問で登壇しました。今回は、質問前日に東京電力が新たな事実を公表したことから、急きょ質問当日に質問に追加し県の考えをただしました。
5年前、東京電力がメルトダウンを正式に認めたのは2ヶ月後でしたが、実は「炉心損傷割合が5%を超えれていれば炉心溶融」とする社内マニュアルがあり、その基準に照らせば3日後だったというものです。これは、新潟県への資料提出によって判明しました。もし、これが当時分かっていたなら、避難の在り方も違っていたはずです。東電に強く抗議するとともに、情報公開の徹底を求めるべきと指摘しました。
知事に対しては、3点について質問。知事の政治姿勢に関して、現憲法の知事の認識をただすとともに、企業・団体献金授受の有無や就任後初めて開いた知事の政治資金パーティ問題を指摘し、どちらも中止すべきと求めました。また、原発事故から5年間の県の取り組みを課題を含めて総括するとともに、それを県内外に発信するよう求めました。
この他、全国の原発再稼働中止、市町村除染、森林除染、賠償の値切り・打ち切り問題、リアルタイム線量計の集約化問題、来年3月末で避難指示が解除されることに伴う住まいの再建や遅れている双葉地域の医療提供体制について、県の考えをただしました。
また、県は政府と共に今後の5年間を「復興・創生期間」と位置づけ、浜通り復興の原動力としてロボット産業などのイノベーション・コースト構想を推進するとしています。しかし、この中でCOP21に反する石炭ガス化複合発電(IGCC)を2か所に設置する計画が入っていることから、構想からはずすべきと求めました。
新産業分野については、県内の再生可能エネルギーが地域主導型よりも、大手電力メーカーなどのメガソーラーや洋上風力などの進出が増えていること。また、軍事開発につながりかねない航空宇宙産業を誘致しようとしていることも問題だと指摘。
TPPからの撤退と国会批准中止を国に求めること、本県の農業振興は家族経営を支援すべきと求めました。
さらに、「人間の復興」をすすめる立場から、復興を支える医療スタッフや県職員、教員の増員を図ること。人事評価制度導入については、中止するよう求めました。
子どもの貧困対策、県中児童相談所の施設整備、特別支援学校の整備や小中学校の特別支援学級への専門教員の配置を求め、県として手話言語条例の制定をするよう県の考えをただしました。高野病院など民間病院を含めた双葉地方の医療提供体制の強化も求めました。