12月県議会で検討した(仮称)福島県子どもを虐待から守る条例(案)~1/20までパブコメ募集

12月県議会で、自民党会派から提案された「(仮称)福島県子どもを虐待から守る条例」を議員提案で制定するため、議会の条例検討会を11日に設置。12月議会中にワーキンググループで条文案の検討を行い、年明けまでにパブコメを経て、2月県議会に正式に議案として提案し議決します。

全会派から条例検討委員を選出し、共産党から神山がワーキング(WG)のメンバーになりました。私は代表質問を終えたばかりで、12月県議会の会期中に条例案としてまとめるとはあまりにも急ぐやり方でしたが、WGでは連日、条文ごとに意見交換を重ねました。

県は、今年度から児童相談所に警察官を配置していますが、この条例によって圧力をかけるようなものとならないよう、真に子どもを守る条例とすること。親の責任ばかり問うものとならないよう、虐待をする親に対する研修やその背景にある貧困問題など、社会全体で支援できる体制を盛り込むこと。児童相談所体制の強化についてもこれまで議会でも指摘してきた児童福祉司の増員をすべきなど意見を述べました。

参考人意見として、県立医大教授、県里親連合会長、虐待問題研究会理事の3人から聴取。大変参考になり、条文の文言にも一部反映されました。県当局からも保健福祉部児童家庭課と何度か意見交換を行い、23日に条文案をまとめました。

現在、この条例案の12/26~1/20まで県民から広く意見を募集するパブリックコメントが県議会のホームページに掲載されています。ぜひ、みなさんからも多数意見をお寄せ下さい。

商労文教常任委員会の審査/台風災害への対応、県立高校統廃合、イノベ構想のロボテス工事ミス問題を質す

12/20、23日に商労文教委員会の審査が行われました。今回は、台風災害への専決処分の報告と承認を求める議案や、12月補正予算、県人事委員会の勧告による期末手当0.05月分の引き上げと市町村立教職員の月例給の給料改定等の条例の一部改正議案が追加提案されました。

教育庁の審査では、県立高校統廃合計画に対し、他党会派委員からも南会津や各地で存続を求める声を問う質問がありました。すでに、本県独自に小中学校で実施している30人・30人程度学級をなぜ県立高校でも実施しようとしないのかと質すと、標準法で40人と決まっているなどと答弁。県教委の統廃合の方針ありきの姿勢は、教育的でないと批判しました。

商工労働部審査では、イノベ構想のロボットテストフィールド内の屋内大水槽工事(約4億5千万円)で発生したひびや傾きが発生した工事ミスの検証について質しました。日大工学部の岩城一郎教授(コンクリート工学)と仙頭紀明教授(地盤工学)の2人の有識者は、「不測の事態への対応だった。設計上の過失に起因するものでない。施工も重大な落ち度はない」と結論づけ、さらに、残置する工法も一般的な方法との見解が示された。県は、これを受け、鋼矢板240枚のうち残置する110枚分として約3,100万円を県が負担すると答弁。この結論には納得できないと意見を述べ、今後水を溜める作業も注視が必要と指摘。この工事を請負ったのは議長の親族会社であり、設計業者への対応を含め、業者に甘い県の姿勢がうかがえます。

また、6階建ての試験プラント工事では、18年9月にはクレーンから吊り下げたコンクリートの材料が落下し、3次下請けの郡山の21才作業員が死亡。労災死亡事故扱いになったものの元請業者の責任については、県は5カ月間の指名停止にしただけの処分としただけです。

国家プロジェクトとして進めているイノベ構想は、県民に知られていないことは県の世論調査でも83.3%もあるのです。その浜通り復興の目玉とされるロボットテストフィールド内の試験施設工事で158億円もの国民の税金をつぎ込んでいるのに、こんなずさんな工事でいいのか改めて問われます。