5~6日、高橋ちづ子衆院議員と県議団、地元の木村市議とともに、昨年8月で再編された避難指示区域の中で最初に解除されようとしている田村市都路町の現地調査をしました。
5日は、避難者との懇談を行い、具体的な要望もお聞きしました。同じ都路町でも30km圏内の住民は解除されて帰還しています。この日懇談したのは20km圏内にある住民です。
これから解除されれば戻ることなるのですが、除染の方法や再除染の要望が次々とよせられたほか、毎日食する野菜や飲み水についての食品検査や空間放射線量のくわしい検査を求める声。
そして、検出限界はNDと表示されるが、ND以下の数値も公表してほしい。子どもや孫たちの健康が心配だという人。田畑やため池などの土壌汚染の検査の要望もありました。
でも、この方も含めて、1世帯だけ戻っても生活できないので、解除されて戻るときはみんなと一緒、というのがみなさん共通の声でした。同じ町内どうしで避難し、仮設住宅ぐらしも一緒。3年近く助け合ってくらしてきた深い絆を感じました。
このほか、都路と川内との境界に設置予定の汚染土壌の減容化焼却施設についても不安視する声も出て、焼却施設から1.5kmくらしか離れていないため、設置されれば戻れなくなるという人も。
6日の田村市との意見交換では、渡辺市民部長と七海原子力災害対策課長が応対。除染の状況や、解除に当たっての市の考え方が示されました。また、職員の案内で、旧警戒区域の都路町の集落に入り現地を調査しました。
この意見交換の場では、来年4月に解除すると明言していませんでしたが、なんとその晩のニュースで富塚田村市長が「4月解除する」との方針を記者発表しました。
市は「解除は復興のスタート」だといいますが、昨年末に示した政府の「復興加速化指針」では、解除後おおむね1年で支援を打ち切るとしています。
避難住民に影響がでないよう、地元田村市議会、県議会、そして国会とも結んで、この問題点を明らかにしていきたいと思います。