県議会の海外行政調査に参加~ヨーロッパ4ヵ国のエネルギー政策と最終処分関係を調査

IMG_73617/7~16日までの10日間、県議会の海外行政調査で欧州へ。フランス、スイス、ドイツ、デンマークの4ヵ国を訪問し、エネルギー政策と最終処分場関係を調査してきました。

共産党県議団は、これまで物見遊山的な海外行政調査には参加してきませんでしたが、福島原発事故を受けて以降は、1年目のチェルノブイリ、2年目のアメリカのスリーマイル、3年目の今年はヨーロッパとそれぞれ参加しました。

今回の欧州視察も2班に分かれての調査です。マスコミも同行し、宮本県議のA班には福島民報・福島民友新聞記者が、私と阿部裕美子県議のB班には朝日新聞の記者が同行しました。以下、概略(詳しくは、今後まとめられる議会の海外行政調査報告書で)を報告します。

<フランス>2年前にスタートした、パリ市での電気自動車のカーシェアリングサービス(オートリブ)の実証実験と、南東部のリヨン市でスマートコミュニティーの実証実験について調査。

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阿部県議と共に、パリのリヨン駅で。列車でリヨン市に向かうところ。

パリでは、EV車に実際に乗車し、リヨンではグランリヨン共同体の説明を受けました。フランスだけでなく欧州はどこも古い街並みを大切にしていますが、路上駐車をせざるをえない状況にあります。NEDOが、この実証実験のプログラムを展開し、日本の企業も急速充電器や実証実験に使う電気自動車の提供に関わっていました。

<スイス> 放射性廃棄物の最終処分の方法について、グリムゼル試験サイトとモンテリ岩盤研究所を視察。

NAGURA(ナグラ)は、スイス政府と電力会社が共同出資して設立した研究機関です。スイス国内で高レベル放射性廃棄物の処分が可能なことを実証するため、結晶岩についてはスイス中央部のジュラ州に設置されたグリムゼル試験サイトで、堆積岩のオパリナス粘土層での研究については、スイス北西部ジュラ山脈を縦断する高速道路の避難・管理トンネルに設置されたモンテリ岩盤研究所で、それぞれ長期的に地層中で保存(最終処分)する処分技術や安全性に関する調査・研究を行っています。

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意外だったのは、グリムゼルの結晶岩盤(クリスタル)の方が適しているかと思えば、これまでの研究ではこの場所はもともと海底が隆起してできた地層のため適していないことがわかり、今は堆積岩オパナリス粘土地層のほうが適していると考え研究しているとの説明を受けました。

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モンテリ岩盤研究所の試験坑道内~すでに、何年も前に設置したタンクがどのように変化するのかを実験中。

粘土層は県内にも多くありますが、地震国日本はスイスと条件が違うのではと思い、「日本は地震国。地震による断層のずれや地盤の隆起も起こるが・・・」と質問すると、「地震による揺れは、地下地層の上部分にしか伝わらず影響はない」「活断層についてはどこにあるのかの調査は必要でしょう」との回答でした。

スイス北西部フランス国境増付近にあるモンテリ岩盤研究所は、岩盤試験としては唯一の国際共同研究で、12の機関が共同出資・運営しています。日本からは、日本原子力研究開発機構、大林組、電力中央研究所の3つが参加しています。しかし、この研究施設が最終処分場になるのではなく、別の候補地を想定しているそうですが、住民の反対も強いとのこと。

自民党の佐藤憲保団長が、「福島原発事故を受けて、最終処分場についての研究は早まったのか」との問いには、「むしろ、住民からはもっと慎重に研究を進めてほしいと要請されている。この研究結果が出るのは30~40年後くらいかと考えていたが、50年かあるいは100年かかるかもしれない」と研究者は答えました。

高レベル放射性廃棄物の処理方法は、国際的にも厳しいようです。しかし、「そんなことはお構いなし」とばかりに安倍首相は、原発の再稼働にまい進しています。日本政府は「核のゴミ」問題には、全く無責任です。

<ドイツ>市民発電のシェーナウ電力会社、ブレーメンのブレーマーハーフェン港の開発と洋上風力の生産、ミュンヘン市、バイエルン州のエネルギー政策を調査。

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シェーナウ市民発電会社で
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福島県議団B班のメンバーとシェーナウ発電所で説明を受けたエヴァ・シュテーゲンさんと

 

 

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シェーナウ市内

ドイツは、福島原発事故を受けて政府として脱原発を宣言。シェーナウのような再生可能エネルギ―の市民発電会社のように、何度も何度も政府や電力会社と闘いながら、地域での発電を実現させたすばらしい取組みは、大変参考になりました。

ところが、バイエルン州の経済省の役人は「工業地帯がある南ドイツには原発は必要と考えている」と全くかみ合わない説明に終始しました。

佐藤団長が「福島は脱原発をめざすという、国のエネルギー政策とも違う選択をした」と説明しているにもかかわらず、です。ドイツのメルケル首相の決意とも、原発被災を受けた福島とも違う認識のズレに、調査団一同は大変驚きました。これもドイツのもう1つの顔でしょうか。

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ミュンヘン市にあるバイエルン州経済省の役所で
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歴史的な建物が立ち並ぶブルーメン市内の広場。どの窓もピカピカでした。

 

<オランダ> アムステルダムから南東方向80kmに位置するフードバレーという、食品関連企業と研究機関が集積した地域にある大規模経営農業を調査。

566パプリカなどをガラス温室で溶液栽培しています。ワーニンゲン大学と連携して、植物から放出されるCO2まで活用する再生可能エネルギーを取り入れたり、IT会社もかかわるなど、ここはオランダの農業でも最先端を行っているところなのでしょうか。

海面より低いオランダはどこまで行っても平坦で、高速道路沿線は農地と水路、水車がところどころに見える風景が続きます。

 

 

 

投稿者:

e-kamiyama

 現在5期目です。子どもや女性、お年寄りにあたたかい政治を!庶民の目線と現場主義をモットーに頑張ります。

「県議会の海外行政調査に参加~ヨーロッパ4ヵ国のエネルギー政策と最終処分関係を調査」への1件のフィードバック

  1. いいね、「福島原発事故を受けて、最終処分場についての研究は早まったのか」との問いには、「むしろ、住民からはもっと慎重に研究を進めてほしいと要請されている。この研究結果が出るのは30~40年後くらいかと考えていたが、50年かあるいは100年かかるかもしれない」と研究者は答えました。 日本には「適地がない」脆弱列島といわれるが? 私が調べた資料を送りたいと思います。

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