東京電力は、16日、事故を起した第1原発でトリチウム以外の高濃度汚染水を取り除く新型の多核種除去装置「ALPS」と、放射性ストロンチウムの除去装置、建屋周辺の井戸(サブドレイン)から汲み上げた汚染水の浄化装置を公開しました。
9月から増設したALPSの一部の試験操業開始し、近く新型の高性能ALPSも試験稼働も開始し、来年3月までに、タンクに貯留している汚染水の全量を処理するとしていますが、従来型のALPSが度々トラブルを起しています。
今年に入ってからも、汚染水から炭酸塩を除去するフィルターのパッキンが放射能劣化することから、新型フィルターに交換。ところが、9/26にはこの新型フィルターも破損して炭酸塩が流出したのです。
東電は、「原因を絞り込んでいない」と答えていますが、新型のALPSについても小野明所長は、「大きなトラブルは起きないと思う」と断言したそうです。
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一方、東電は15日、福島第1原発1号機の建屋カバーの解体作業w今月22日から始めると発表しました。2016年度上期に作業を終了し、建屋内部のがれきの撤去を始める方針とのこと。
具体的には、22日から12月初旬までにカバーの屋根に穴をあけ、粉じんなどの飛散防止剤を内部に散布。屋根の一部を取り外し、中の状況を確認する。また、政府と県も、原発周辺の放射線モニターの監視を強化する方針です。
昨年3号機のがれき撤去作業放射性物質が飛散し、南相馬市のコメに高い放射性物質が検出されたことから、党県議団は8月の全協でも、また9月の代表質問では私が、「建屋カバー解体する場合は、事前に県民に情報公開すること。飛散防止対策を講じ、現場作業員の被ばく軽減策をとるよう東電に要請すべき」と質。
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ところで、東電は今月上旬の台風18号の影響か、15日に採取した第1原発1号機と2号機海側護岸の観測用井戸水から、放射性セシウムが1㍑あたり25万4000ベクレル検出された発表しました。13日採取した水25万1000ベクレルを超え、過去最高値を更新したのこと。
また、同じ井戸からは、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質も610万ベクレルの濃度を検出。13日は780万ベクレルだったとのこと。
また、