6月県議会は、6/21~7/6の会期で開会中です。内堀知事は、開会日の冒頭で秋の知事選に3期目出馬することを表明しました。
23日、共産党県議団を代表し、私は30分間の代表質問で登壇。今回は参院選の真っただ中での県議会となり、公示日翌日の質問でした。参院選の2つの大争点の「平和と暮らし」を守る問題をメインに、新型コロナ対策、福島原発事故対応、相次ぐ農業被害対策、災害対策と気候危機打開、学校給食費無償化、県立高校統廃合問題、ジェンダー平等について質問しました。
平和を守ることについては、自民・公明、維新の会がロシアのウクライナ軍事侵略に乗じて、戦争する国づくりを進めるようとしていること。そのために、9条改憲とGDP比2%、11兆円に2倍化する大軍拡路線を参院選の公約に掲げたことを批判。県民の命と平和を守るため、自衛隊を明記する9条改憲に反対すべきと質しました。
知事に対し、岸田政権が防衛力を5年以内に抜本的に強化すると明記した『骨太の方針』は、県民の暮らしを支える福祉・教育費の削減など、地方財政に影響を与えると質しましたが、「一般財源の確保を直接国へ要望した。今後も維持される」と答弁。再々質問も行い質しましたが、防衛費の大幅増による影響については触れようとしません。
もう一つは、東電から県に対し、来春に予定しているALPS処理水の海洋放出すの設備等の新設に係る「事前了解」に知事が了解することは、事実上、海洋放出を認めることになると指摘。しかし、知事は「技術的な事項や必要な安全確保対策等が講じられているかを確認するもの」との詭弁を繰り返し、「関係者への理解醸成や万全の風評対策を経産省に求めた」などと答弁。さらに、「汚染水問題は福島県だけでなく全国の問題」とも答弁しましたが、被災県の知事が国に撤回を明言していないと指摘!
一方、イノベ構想の司令塔にする「国際研究教育施設」の設置は、惨事便乗型復興の典型であり見直しを含め中止すべきと求めました。
また、6/17に国の責任を問う生業訴訟などへの最高裁判決が確定。しかし、最高裁は「想定外」の事故だったとし、国の加害責任には全くふれない「不当判決」です。原発事故を受けた県民の苦しみには全く触れない判決でした。4人のうち1人の裁判官の反対意見こそ、国が真摯に受けとめるべきと紹介し、賠償の中間指針の早期見直し、避難者等への支援継続を求めました。
一方、県教育長に対しては、県立高校統廃合計画の中止と学校給食費の早期実施を求めました。
県立高校統廃合の前期計画では、同窓会や住民、自治体の首長も反対する中で強引にすすめられてきたこと。県立南会津高校と田島高校の統廃合も、通学手段などが今も解決されないまま、来年4月開校することを決定。新教育長は、この住民説明会で「不安を与えた」と謝罪したことを表明しましたが、高校統廃合の後期計画は進めると答弁。後期実施計画は、中止すべきと教育長に求めました。
ジェンダー平等では、国がようやく男女の賃金格差の公表を従業員300人を超える企業に義務づける方針を示し、県内では167社が対象ですが、県として格差是正への取組が必要と求めました。さらに、パートナップシップ制度を県が創設し、市町村でも進むよう支援を求めました。
また、コロナ対策で、岸田政権はケア労働者に賃金引き上げするとしましたが、わずか1人9千円、期間も今年2~9月までです。県内の実施状況は、保育士は民営が約96%、公営は約27%にとどまり、放課後児童支援員は民営が約86%、公営は約39%にとどまっています。公営施設の実施率が低いのは、昨年公務員期末手当て引き下げと連動したからです。
災害対策では、今年も降ひょう被害農家への県の支援を求めたほか、5年以内に水張りに戻せという水田活用直接支払い交付金(減反奨励金)の大幅減額を撤回するよう求めました。県は、国に見直しを求めると答弁。災害時に個別に対応できるよう災害ケースマネジメントを設置する災害基本条例の制定を求めました。