10日、宮本しづえ県議が、県民健康管理調査、除染対策、賠償問題の3項目について15分の持ち時間で1問1答の総括質問に立ちました。
総括質問は、これまで2月県議会(2日間)だけでしたが、今期から9月県議会も1日実施することになりました。これも議会改革の1つです。
県民健康管理調査については、マスコミ報道で指摘されたような会議の持ち方に関して認識を質すとともに、県民不信を招く背景には、県民の放射能に対する健康不安が広がっていることを指摘。
宮本県議は、甲状腺がん検診の判定で、特にA2と判定された県民への説明を丁寧に行なうとともに、二次検査が必要とされたB判定を受けた県民には、少なくても1ヶ月以内に行なえるよう、全国のあるいは世界の英知を集めて検査体制を充実するよう求めました。
除染については、県内必要住宅戸数のわずか0.7%しか終了していないこと。現場の汚染状況に沿って市町村が決めた方法で除染できるよう、国の除染ガイドラインの柔軟な対応と財政確保。
除染事業を地元事業者への直接発注するしくみと、二本松市のように、子どもと妊婦のいる世帯を優先して除染するやり方を県のイニシアで行なうべきと求めました。
また、賠償問題では、避難指定区域を線量で3区分に再編することと、賠償とをリンクさせていることは問題だと国のやり方を批判。この指摘には、他会派からも「なるほど」との声があがりました。
さらに、7月に国が示した財物賠償では再取得できないことを質しましたが、県は一定の基準が示されたと問題視していません。
賠償と避難区域の再編の見直しも、住民合意が基本です。事故を起こした国と東電が、線引きや分断を持ちこみ、どちらかがダメなら支払いもしないなどとは傲慢であり、主客転倒も甚だしい。