29日の昼休み、県議会議員でつくる各団体の総会が開催されました。ところで、福島空港利用促進議員連盟は、「解散」となりました。
私も入る24日の役員会で、加藤貞夫会長(自民・元議長)から突然の解散提案がありました。会長は、「日航が撤退し利用客も伸びず毎年赤字も出し続けている。これ以上県民の税金をつぎ込めば県立病院の二の舞になる。いったん立ち止まって各会派で議論してもらいたい。したがって、議連については今度の総会で解散としたい」旨の発言がありました。
役員会では全会派が「異議なし」となり、きょうの総会で了承されました。他の自民党の県議から私に、「あんたらのいうとおりになったということだ」とコメントがありました。
そうです。私たちは数年前から、赤字の穴埋めに県民の税金を毎年4億円も投入していること。日本航空の撤退もあり利用客が大幅に減少していること。隣県の茨城空港も開港しいっそう厳しくなっていることなどを指摘し、「福島空港は閉鎖すべき」と県へ再三求めていました。
【私の今年4月号のニュースでも空港問題を提起していました】
その一方で、つい最近まで他党は「もっと利用促進に力を入れよ」、「せっかくつくった空港なんだら何とか利用者を増やせ」など県をあおっていたはず。それが、一転して参院選と知事選前に「議連の解散」となったのですから、彼らの大きな方針転換です。
(もちろん、県立病院の赤字問題と一緒に扱うのは問題です。すでに県立病院は、市町村や民間に移譲され、残るのはへき地医療と精神科の3県立病院だけになろうとしています)
佐藤栄佐久前知事の「負の遺産」の一つある福島空港は、近畿地方の関西国際空港と同じく無駄になった地方空港のひとつです。2009年度の利用者は約29万人。開港当初の1993年度、30万人弱であった利用者は順調に伸び、過去最高となる1999年度には75万人を超えた。しかし、これ以降減少に転じ、2008年度は42万人にまで落ち込んだ。翌年は日本航空が撤退したことで大幅減となり、現在に至っています。 2008年における需要予測達成率は25.0%。過去最高の国内7路線が就航していた1998年は1億円の黒字であったが、2009年度は4億円の赤字、開港以来の累積赤字は70億円近くに上っており、しかも、2,500m滑走路供用開始からジャンボ機が降り立ったのは、2009年1月までで16回であり県民の間では、運用方法・存在意義が問われています。このように福島空港の経営が安定する見込みが全くなく、福島県庁と佐藤雄平知事は、直ちに、福島空港に税金を使うのを取り止めて廃止をするべきです。ちなみに、須賀川市で2001年7月7日から9月30日までに開催された「うつくしま未来博」の会場となった跡地は、産業・住宅団地として須賀川市が分譲する計画だったが、交通の便があまり良くないことなどから、2006年の時点で6割以上が売れ残っており、 さらに韓国系50階建てマンションの建設構想もあったが、それもまた中止となっています。前述の福島空港の税金投資打ち切りと廃止が実現されれば、少子化対策と雇用安定化政策に活用できるかもしれません。