8日、県議会の本会議場で総括質問が行われ、共産党から私が持ち時間15分間で①原発汚染水・賠償問題、②避難者支援、③子どもの健康支援の3点について質問。
原発汚染水問題については、県にもあらためて「放射能で海を汚さない」ことを大前提とするよう求めた上で、安倍首相のIOC総会での「汚染水はブロックされている」との発言について県の認識を質しました。
県生活環境部長は、「影響は、海洋モニタリング結果などから確認されていないが、しっかり監視していく」と述べたので、「ブロックされているのかいないのか、端的に答弁せよ」と再三答弁を求めても、これには明言をさけました。
ところで、今回私は2枚のパネルを示して県に質問。1枚は、全員協議会でも国の資源エネ庁・規制庁への質問で使用した9/22付赤旗日曜版の1面トップ写真です。
もう1枚は、県の廃炉安全監視協議会の会議資料にある、東電の原子炉許可申請書の中の、1966年(S41年)7月に提出された当時の第一原発建設予定地の地形図です。
福島第一原発の敷地には、当時海に向かって3本の川があったとされていますが、この地形図からも読み取れます。地下水の流れ、地上タンクや建屋からの汚染水が海へどうやって流れ出ているのか、それには足元の地下構造全体がどうなっているのかを調査する必要があると指摘詩、県の認識を問いました。
県の廃炉安全監視協議会に、新たに地質や地下水などの専門家3人を増員したばかりです。知事には、これら専門家の意見をよく聞き、凍土方式が万全な方策なのかどうかを含め、国に具体的対策を求めていくべきと質しました。
さらに、企画調整部長には、9/27東京電力が新潟県柏崎刈羽原発の「再稼働」を申請したことについて質問。汚染水問題が何1つ解決していない中で「再稼動はあり得ない」と批判し、東電・規制庁に対し「県は再稼働申請の取り下げを求めるべき」と求めましたが、県は「国と東電が判断すべきこと」と、全く他人事のような答弁を繰り返すだけでした。
汚染水問題、除染、賠償へのずさんな対応、再稼動まで申請したが、東京電力には、もはやその資格も能力もないことは明らかだと指摘し、『東電の破たん処理』を求めよと迫りましたが、「国が判断すべきもの」と答弁。県も肝心な点には言及しない姿勢があらわになりました。
避難者支援については、仮設住宅の入居期間を複数年単位での延長や精神的・財物賠償の指針見直しを国に求めること。また、災害救助法では限界があるため、原発事故に起因する支援は、子ども・被災者支援法や福島復興再生特別法(福島特措法)で支援が継続できるよう、さらなる拡充を国へ求めていくよう質しました。
復興公営住宅の入居に関しては、視覚障がい者からも要望されていたように、現在のコミュニティを維持できるよう親戚や友人なども周辺に住めるようにすると県が前向きの答弁がありました。ただし、実際の入居は早くても来年度以降です。
災害・原発事故から2年半の県内の自殺者数は、1,200人余と県警が明らかにしました。本県の災害関連死は1,500人となり、原発事故による自殺者は38人と政府が発表してます。
一方、子どもの健康支援については、原発事故を受けた本県だからこそ、児童精神科の創設を含めた県立子ども病院の設置を県中地区にと求めましたが、医大に周産期医療体制を充実したと答弁するにとどまりました。
この他、ふくしまっ子体験活動応援事業の継続・拡充、さらに、母親と子どもの精神的ストレスへの対応を求めました。