県は、東電の汚染水海洋放出のための海底トンネル計画の「事前了解願い」を容認すべきでない!と県に緊急申し入れ!

 昨日、東電から「原発汚染水の海洋放出のための海底トンネル建設実施計画の事前了解願い」が、県に提出されました。
 21日夕方、県に対し、東電からの「事前了解願い」を容認しないよう求め、党県議団とふくしま復興共同センターの連名で緊急申し入れを行いました。県原子力安全対策課の伊藤課長が応対しました。

大橋さおり県議が討論/議案3件に反対、意見書・請願の採択を求め討論、決算不認定で討論

臨時国会と同じく、12月県議会はきょう21日が閉会日でした。
党県議団を代表して、大橋さおり県議が、2つの討論で登壇しました。
◆12月議会に提案された知事提出議案のうち、原発避難指示区域外からの4人の避難者に対し、住宅の明け渡しや2倍家賃の未払い請求を行う民事調定の申立てなど議案3件に反対の意見を述べました。議員提出議案の「消費税5%への減税及びインボイス制度の中止」、「憲法9条を堅持し憲法審査会での改憲審議を行わないことを求める」2つの意見書。さらに、少人数学級を小中高校まで拡充することや県内42市町村が補助している学校給食の無償化を県として実施するなど「教育予算の増額を求める」請願、地元期成会からの「台風19号で越水被害を受けた逢瀬川の早期築堤と堤防を安全な高さとするよう求める」請願2件に、賛成討論を行いました。これらに賛成は共産党のみで、多数で否決・不採択とされました。
◆2020年度決算には、不認定の立場で討論。
 昨年1月に国内で初めて感染者が確認された新型コロナへの対応は、国と同様に不十分だったと指摘。原発事故への対応では、イノベ事業に多額の予算を計上する一方で、避難者に対しては国家公務員宿舎から強制退去を求める冷たい県の姿勢や、原発汚染水の海洋放出方針に反対の声が多数の中、内堀知事は「国が決めること」と県民世論に背を向け続け、原発事故賠償への対応を含め批判。IGCC石炭火力の石炭荷揚げの小名浜港東港地区の建設は1994年から1,384億円もの多額の税金を投入し昨年完成したが、地球温暖化に逆行するものと批判。
教育行政では、県立高校統の廃合に反対の声が各地で上がる中、問答無用で推進していると批判。職員の正規化や増員とともに、今月に入り明らかになった補助金の不適正支出は繰り返すべきでないと討論しました。
今回は、県民連合会派も補助金の不正支出に反対し討論。共に決算は不認定としました。
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 また、2年後の6月県議会までの特別委員会~「復興加速化・安全安心な県づくり」、「県民健康・こども未来」、「産業再生・環境共生」の設置議案が承認され、私は吉田英策県議とともに3つ目の特別委に所属が決まりました。

12月土木委員会/国交省の建設工事調査の改ざんに関わる県の対応、台風19号で被災した逢瀬川の改修

土木部の12月補正予算は、人件費など年間所要見込みに伴う減額補正と、工期延長に伴う繰越明許費、小名浜港マリーナ施設及び中之作港のプレジャーボート用指定泊地の指定管理者を指定し、その管理業務等に係る費用など、約3億1,400億円の増額補正を計上。さらに、追加補正予算として、国の経済対策を受けた「防災・減災、国土強靭化」に要する費用など、229億3,700万円を計上しました。

国交省の建設統計データ書き換え・2重計上問題について、県の関わりは?

委員会前日に発覚した国土交通省の「建設工事受注動態統計」のデータ書き換え、二重計上問題について質問。GDPなどの算出にも使用されるこの調査は、国や県のt統計調査の信用にかかわる重大問題だと指摘し、これまでの県の関与について質しました。

これは、国交省が全国約1万2千を抽出し、県内は約250社の建設事業者から受注した工事契約の金額を記載した調査書を、県は、各建設事務所を通じて県庁に集め、毎月国に提出しています。一方、数ヶ月分をまとめて提出する事業者については、各建設事務所で国のマニュアル指示どおり、数ヶ月分の金額を1枚の調査書に各建設事務所で訂正していた。調査書はマーク方式で鉛筆で記入されており、それを消しゴムで消して数ヶ月分をまとめた金額に訂正していた。しかし、国からこの方法を見直すとの方針が示された昨年1月以降は行っていない。国は、これ以降も平均推定値を記入する2重記載をしていたことを報道で知り驚いていると答弁。

そもそも、公文書を鉛筆で記載し、消しゴムを使って訂正すること自体に疑問を持たなかったのかと質すと、マークシート方式のため鉛筆で記入しなければならないものだと説明。国の統計調査の信用を失いかねない問題であり、国の第三者委員会の検証待ちでなく県自ら検証すべきと求めました。

◆自ら紹介議員となった、台風19号で越水被災を受けた逢瀬川の早期改修と必要な財源を確実に確保し堤防の早期完成を求める請願を「不採択」にした自民党!

台風19号で被災した逢瀬川の約1,270m区間の改修工事の進捗状況について質問。大隈橋から咲田橋までの河川改修工事はほぼ完了したが、咲田橋は付替え工事に着手したばかりで、数年かかる見込みと説明。一方、逢瀬川期成会からは咲田橋周辺の築堤工事の迅速化や必要な予算を確保し安全な高さの堤防の早期完成を求める請願が昨年6月に県議会に提出されていますが、継続扱いとされてきました。今議会で土木委員会の委員が交代したことを契機に、紹介議員の自民党は何とこの請願を不採択にすると表明。私は、請願者の意向に添い採択すべきと主張しましたが、共産党のみの賛成で多数で不採択としました。自ら紹介議員になった請願を「不採択」にするとは、全く理解しがたいことです。