9月県議会は、原発放射能汚染水問題への対策が、大きな焦点でしたが、もう1つあまり報道されていませんが、県議会の運営をめぐる自民党会派の多数横暴がきわだった議会でした。
福島県議会は、議長・副議長はじめ各常任委員長などのポストを2年ごとに改選しています。それに連動して自民党会派は議会内の役員ポストをめぐる攻防が繰り広げられ、それが他会派にも影響を及ぼすのです。
今回は、私たちが2年前の改選直後から希望を表明していた、医療・福祉分野がある福祉公安常任委員会入りが妨害され、後半の2年間も所属できないことになりました。
私たちは、7日に自民党議員会の遠藤会長に対し ①委員会配分の再検討と、②、自民党現職県議の政治資金をめぐる疑義が、わが党に届いていることに関し、会派としての自浄能力を発揮し調査をすべき、との2点を申し入れました。
この申し入れには、平出幹事長も同席しました。自民党会派の人事は、幹事長が決めるそうですが、次期議長候補でもあります。
99年の県議選で共産党が5人になり、初めて交渉会派入りを果たした時は、後半の2年間は所属できたのです。ところが、今回は認めず自民党が希望人数を増やして妨害。これが、多数の横暴でなくてなんというのでしょうか。代表者会議でもこのことを述べました。
一方、公明党会派には3人の会派で交渉会派でもないのに、前半に引き続きも後半も福祉公安委員会委員長のポストにつきました。自民・公明政権だからとしても国政と県議会は違うのです。
今年の参院選挙後以降、わが県議会でもこうした議会人事をみても、また、意見書への態度をみても「自共対決」が鮮明となりました。
9日の最終本会議では、意見書の態度が分かれ、特定秘密保護法に慎重な対応を求める意見書、原発汚染水対策の早期実現と原発賠償の完全賠償を求める意見書は、全会一致で採択。
その一方で、わが党紹介の消費税増税中止を求める意見書はわが党と福島・みどりの賛成で、高校無償化に所得制限導入に反対する意見書は、わが党と民主党などの会派の賛成少数で、否決としたのです。
また公明党は、若者の雇用の労働法性の改悪をすすめ日本全体をブラック企業化する安倍政権の雇用政策を後押しする意見書を提出。これに反対したのはわが党だけで、採択とされました。