県議会が閉会した翌日の10日、笠井亮衆院議員と高橋ちづ子衆院議員が来県。県議団と汚染水問題で全協や本会議場でも論戦の到達を報告。また、避難自治体の浪江町長と川俣町長と懇談し県議団も同行しました。
10日は、二本松市にある浪江町の仮役場に行き、浪江の馬場有町長はじめ渡邊副町長、小黒議長、佐々木副議長らと懇談。地元の馬場績町議も参加しました。馬場町長は、3・11からきょうで945日目だと述べながら、ガレキを片付け、除染やインフラの復旧をすすめているが、最近の住民意向調査では、避難当時は60%が戻る人だったのに今回は18.8に減少し、多くの町民が戻らないか戻れないと回答している。その要因が原発問題、汚染水漏れ問題があると述べました。
小黒議長は、汚染水の抜本対策を求める国への意見書を町議会として採択し、笠井衆院議員にも手渡しました。事故後57回を超える意見書を国へ上げてきたそうです。
原発事故が起きる前は、国策と言われ安全安心といわれ思考停止状態だったが、共産党のいうとおりになった。今月8日にも国へ要望してきたが、現場とは相当感覚がズレていると思った。オリンピックは7年後だが、こちら福島を優先してほしいと要望されました。
さらに、副町長からは汚染水のタンクの保管方法や、東電の再稼動申請にも話題が及びました。
馬場町長からは、静岡に招待を受けて避難・防災のことで講演した際、市長が「いったん原発事故が起きれば、財産まで奪われることにみなさん我慢できますか」と問いかけていたのが印象に残ったと。双葉地域の立地4町が原発廃炉を決めようとしている意義は大きいとも。
復興住宅については、帰還困難地域とそれ以外、津波被害地域の集団移転と、それぞれ違う対応になるため、復興計画もできないでいると。
川俣町での懇談では、古川道郎町長から説明を受けました。今年8月に山木屋地区が避難指示区域から避難指示解除準備区域に再編されたが、町全体の一部分の問題とみられていること。
それは、帰還困難区域は災害復興住宅が認められるのに、解除準備区域になるとこの制度がないことです。これは制度の狭間に置かれた問題で、根本復興大臣にも質したところ、大臣もおかしいと言っているそうです。
さらに、除染についても、ようやく森林や住宅に近いところの再除染(フォローアップ 除染というそうだが)を認めるようになったが、飯舘村で実施した屋敷周りのイグネの除染について国が効果がないと川俣町のを認めようとしなかった。しかし、モニタリング除染は町としてやることにしたとのこと。
石川党町議からも、杉の木は伐採した方が効果があり、手間も簡単で費用もかからないと思うのに環境省は枝切りしか認めない。無駄な方法を改め、必要な除染はやってほしいと要望されました。
放射能汚染水問題に関して古川町長は、汚染水処理の国や東電の取り組みいかんでは、除染や中間貯貯蔵施設に対する住民の信用問題にも響くと指摘していますが、まったくそのとおりです。