決算審査3日目の8日は、南会津管内でした。南会津合同庁舎で振興局と建設事務所を審査。
南会津振興局の審査では、震災前の86%にとどまっている教育旅行への対策について質問。自然環境学習活動を目的に、県内外の小学校、中学校、高校及び特別支援学校へ助成。学校の教育課程に位置づけていること、ガイドをつけた自然学習とすることが助成要件です。県教育旅行事業や尾瀬事業を活用し、バス代は1台当たり14万円を上限に助成。バス以外の交通費等への助成もあります。
ガイド料として1人当たり2万円の助成、その他の環境学習活動費1人当たり2,000円。震災後に冬季を除いて初めて南会津を訪れる学校には、1人当たり5千円の宿泊費の助成もあります。昨年度は46校、5,858人が来校し3,900万円を助成。県内13校、県外33校(北関東や宮城県)で、初来校は18校あったそうです。
田島高校では、高校授業料の未納について質問。2世帯が未納で、そのうち1世帯は生活保護水準にあったが、税金の申告をしていないため、諸経費等が未納となり、今年2月退学になった。もう1世帯は、すでに卒業している生徒で、授業料が無償になる前の未納分と弟は諸経費分が未納となっている家庭で、連絡がとれない状態にあるとのこと。貧困と格差の現実がここにもありました。
最後は、県立南会津病院(98床)の審査でした。南会津地方の拠点病院ですが、ここも医師不足で、特に産婦人科医がいないため会津中央病院から月3回派遣されています。神経精神科医は会津医療センターから、眼科医は非常勤で塙厚生病院や竹田総合病院、県立医大からの派遣です。一方、他病院へ診療応援もしています。看護師については、ようやく昨年度あたりから応募が増えてきているとのことでした。
審査終了後のまとめの会議では、県職員の必要人員の確保。施設の老朽化対策を順次行うこと。復興事業をめぐる不正や会計上の誤りは引き続き正すこと。本庁審査の際にも質したが、決算に関する資料閲覧において、関係する部局の資料提出に不備があったことから、今後は他の部局に関するものも含めて必要な資料を提示すること、などの意見を述べました。