県議団で、広野町と楢葉町を現地視察

OLYMPUS DIGITAL CAMERA                                   【田んぼに設置された楢葉町の除染仮置き場で】

5日、県議団5人で昨年8/10に警戒区域を解除され「避難指示解除準備区域」になった広野町と楢葉町を訪問し、帰還に向けたインフラの整備状況や除染状況を視察しました。

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OLYMPUS DIGITAL CAMERA                          【広野町の山田町長と懇談】

広野町では、広野町議の畑中さんとともに双葉郡町村会長の山田基星町長と懇談し、避難指示解除された現状、県や国へ要望等をお聞きしました。山田町長は、広野町は3・11以降、原発事故収束の前線地になっている現状を紹介し、事故収束に向けて協力していること。また、原発再稼動はありえない、原発10基廃炉を決めた県の考えには従うとも述べました。

楢葉町では、いわき市明星大にある町の出先事務所で、遠藤産業振興課長、矢内建設課長、青木放射線課長から説明を受け、医療機関がないことへの要望も出されました。このあと、職員の案内で避難解除準備区域になった楢葉町の町内に入り、除染作業の現場や仮置き場を視察しました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA【楢葉町のいわき出張所で、町の除染や県への要望等を聞く県議団】

OLYMPUS DIGITAL CAMERA【楢葉町の水田~除草してゼオライトを混ぜて耕運した田んぼの空間線量を測って】

福島市で「除染問題シンポジウム」/県革新懇30周年+2記念レセプション

2/2、福島市ウエディング・エルティで「除染問題」シンポジウムが開催されました。県復興共同センター、県自治体問題研究所、県革新懇の共催です。

警戒区域等で、国発注の大手ゼネコンが受けた国直轄除染でのずさんな実態が明かになったばかりです。警戒区域以外の市町村が実施している除染もなかなかすすんでいません。特に、住宅の除染は、2年近くたつ現在も計画策定数からみても15%台。当初必要戸数とみた60万戸からすれば実績はたった1.9%程度です。

IMG_0002 シンポジストは、日本原子力学会から藤田玲子さん、伊達市市民生活部半隆宏次長、二本松市復興支援事業協同組合の安斎一男専務の3人で、コーディネーターは小川英雄さん(県自治体問題研究所)が努めました。

IMG_0006原子力学会の藤田さんからは、今度の原発事故のもらした放射能汚染の実情をパワーポインターで説明。伊達市の半沢次長は、伊達市での仮置き場の設置や住民説明会など住民合意の難しさにもふれて発言。

二本松市の安斎組合専務は、市長の意向でゼネンコンには発注せず、地元の建設業界や設備・電気事業者で除染協同組合を立ち上げたこと。地元の仕事と雇用につなげ、お金もゼネコンよりはるかに地元に回す取組みになっているようすが報告され、また実際の現場でのやり方の問題点も提起されました。

国は、自分たちが決めたマニュアルどおりにやらなければ補助を出さないといっているが、例えば玉じゃりを洗えというが、洗う手間よりも新しく買ったほうが安くつくようなばかばかしいやり方をおしつけてくること。伊達市と二本松両市から、県はもっと国と市町村の間に入って除染に関わってほしい、との強い要望があがりました。

IMG_0008会場からも意見や発言があいつぎ、市町村除染に関する共通の問題点が明かになりました。

IMG_0011 夕方は、会場を隣に移して引き続き県革新懇の30周年記念レセプション。大震災・原発事故があり、2年経過しての30周年です。長尾光之代表が、主催者挨拶しました。

政治の革新を願うのであれば誰でも加入できる県革新懇は、1980年に設立されましたが、この30年間県革新懇は、原発問題でも積極的に問題点を提起し学習会を開いてきたことも報告されました。

仮設住宅の避難者を訪問/賠償打ち切りはとんでもない、復興公営住宅はどこに?

IMG_0001 25日と30日の2日間、共産党郡山地区避難者支援ボランティア担当の大橋さんらと郡山市内の仮設住宅などを訪問しました。25日は、市内喜久田町の双葉町仮設の自治会長さんと懇談。3・11の原発事故から猪苗代町へ避難した避難所で、宮城県沖地震と阪神大震災を経験したことから自ずとリーダーとなってまとめ役となって奮闘された方です。

財物賠償については、すべての方に他の地域でも土地や住宅の購入できるくらいの一律賠償と、それに個々の事情にみあう賠償を加えるべきではないかとの考えです。

一方、借り上げアパートで暮らす40代のご夫妻にもお会いし、お話をうかがいました。アパートの家賃は、家賃補助限度の6万円を超えているので、その分は持ち出しとのこと。夫は元の職場を解雇され、まだ仕事がみつからない。妻は、賠償金をもらって楽な暮らししているなどと言われ、つらい思いを涙ながらに話してくれました。

IMG_0006IMG_0007夕方、雪が本降りになってきましたが、民間アパートなどで暮らしている避難者の拠り所、NPOが運営している富岡町の「絆カフエ」へ。突然の訪問でしたが、ざっくばらんに賠償問題、今後のこと、中間貯蔵施設のことなど話てくれました。室内には、まだ帰れない富岡町の夜の森公園みごとな桜並木の写真が・・・。

DSC_0547 30日は、富岡町が運営している保育所と学童クラブを訪問。それぞれ富田町とビッグパレット近くの南1丁目仮設住宅内に設置されています。利用者は、民間借り上げアパート暮らしている子どもたちとその親です。富岡町が親の心のケアも兼ねて開設したとのこと。

どちらも正規職員とパートの臨時職で運営していますが、臨時職員は町から委託された派遣会社の職員です。県の緊急雇用対策事業による雇用は、市町村直接の臨時雇用ではなかったのですね! この事実には驚きました。

DSC_0533 ところで、郡山の北部に位置する日和田町の仮設。ここも双葉町の避難者です。120世帯分のうち入居者は12世帯程度。市内中心部から遠いというだけなく、すぐそばに県中流域下水道公社があり、夏場は汚泥が臭うからです。

ここでは、集会所に住民の方が集まってくれていました。この臭い対策のための防臭ネットや西風が強い防風ネットの設置などの要望も出されました。

DSC_0540このあと、下水道公社を訪問。写真はフレコンバックにつまれた放射能を含む汚泥です。雪がかぶっていますが、約9000袋。敷地隣正地では、保管場所確保の造成工事もしていました。

環境省は、汚泥を焼却する施設を建設し、これまでの20分の1から30分の1にまで減容化すると言いますが、今年9月ではこの夏もがまんさせられるわけです。