東電、福島原発事故の9年前に津波の高さを15.7mとした結果を旧保安院に報告せず/人口の「転出超過」は福島県が最多

30日付け福島民報の1面トップは、千葉地裁判決に提出された関係者の陳述書で明になったと報道したもの。

東電が、2002年7月に国の地震調査委員会が出した津波の危険を指摘する長期評価に基づき津波シミュレーションを行ったのは08年春。敷地の高さを大きく超える最大15.7メートルの津波の危険性が示されていました。

しかし、東電はこの結果を3・11の直前まで原子力安全・保安院に報告せず、具体的な対策も取らなかったというものです。

このことは、昨年10月10日になりわい裁判の福島地裁判決でも、津波対策を怠った国・東電の法的加害責任を断罪する判決が下されています。

さらに、同じ1面には、昨年の人口移動報告によれば福島県は転出者が転入者を8,395人上回り、「転出超過」は全国最多だったと報道されています。これも原発事故による避難が原因です。