県農業委員会大会~会場前で党農業政策の宣伝~金子恵美衆院議員、岩渕友参院議員が来賓挨拶

14日、福島市パルセいいざかで県下農業委員会大会が開催されました。開会前には、参加者へ党の農業政策チラシを県議団が県員会とともに配布しました。

現在県内には農業委員と農地利用最適化推進委員と合わせて約1,300人がいます。きょうの大会には、私たち県議や市町村長のほか、国会議員として金子恵美衆院議員と岩渕友参院議員が出席しそれぞれ来賓挨拶をしました。共産党の岩渕友参院議員の挨拶には、自民党県議から「共産党はよく勉強している」との感想を頂きました。

昨年4月に施行された「改正農業委員会法」によって、6条2項の「任意事務」だった農地等の利用の集積などが、「法令必須事務」の『農地利用の最適化』をすすめることになりました。

これは、「担い手への集積・集約化、耕作放棄地の発生防止・解消、新規参入の促進」を行うとしていますが、農業委員会としては、農地を将来も農地として使えるようにするための手段として活用したいとしています。大会では、全国農業会議所の稲垣事務局長代理が基調講演をしました。

2012年の第2次安倍内閣発足後、産業競争力会議、規制改革会議、農林水産業・地域の活力創造本部が次々に設置され、官邸主導農政が強められてきました。そして、TPPに参加することを前提に決定したのが「日本再興戦略」です。これは、①今後10年間で米の生産コストを4割削減し、法人経営対数を5万法人とする。②2020年に6次産業の市場規模を10兆円(現状1兆円)とする。③2020年に農林水産物・食品の輸出額を10兆円(現状約4,500億円)とする。④今後10年間で6次産業化を進める中で、農業・農全体の所得を倍増させる戦略を策定する、というものです。

この戦略の下、財界主導で、農地中間管理機構の創設、農業委員会等の見直しを行い、2015年8月に改正農業委員会法(農業協同組合法等の一部を改正する法律案)が成立、2016年4月に施行されました。

しかし、きょうの大会でも強調されたように、農地の番人という世界に例がない農業委員会の役割を弱体化してよいのでしょうか。農業以外の企業参入を容易にし、国際競争力、グローバル化の掛け声の下、農地や農村の美しい風県など環境を破壊したり、食の安全を脅かすことになることは許されません。大規模経営だけでなく、家族型農業を支援し、農産物の価格保障、所得補償を政府が行い、38%となっている食料自給率を当面5割台に引き上げることこそ、日本農業のすすむべき道だと思います。