決算審査特別委の出先審査で会津管内へ/猪苗代警察署、内水面水産試験場、葵高校

県議会決算審査特別委員会の出先審査は、11/6~8の日程で会津管内でした。

6日は、猪苗代警察署、内水面水産試験場、葵高校の審査でした。猪苗代警察署では、DV被害者への対応について質問。昨年は3件あり、そのうち切迫性のあるものが1件を強制捜査で事件化に努めたとのこと。

内水面水産試験場では、原発事故以降、放射性セシウムの蓄積過程の研究課題が増加し、職員の負担も増えているとのことなので職員体制について質問。主任動物管理員が1人退職し欠員のまま補充されないでいることがわかりました。また、場長の概要説明では、「緊急時モニタリング調査」は概ね低下傾向にあるが、養殖魚ではすべて下限値を下回り NDだった一方で、天然魚では検体の0.7%にあたる4検体で100ベクレル/㎏を上回ったそうです。魚体への放射性セシウムの取り込みについては、河川のアユは底泥粒子の濃度が高いこと、湖沼では周辺土壌の放射性セシウム濃度が高い湖沼で高い傾向が認められたとのこと。今後も継続した研究が求められますが、そのための職員の補充は必要と指摘しました。

葵高校(旧会女)では、教室が大変寒かったこともあり、水光熱費などの維持管理経費は不足していないかと質問。暖房費は本庁から配分されているが、エアコンは教室以外の部屋にしか設置されず、しかもPTAの保護者の負担で賄っているとのことでした。県民負担を軽減し、県の教育予算を増やすべきです。

決算審査3日目~南会津振興局、建設事務所、田島高校、南会津病院へ

決算審査3日目の8日は、南会津管内でした。南会津合同庁舎で振興局と建設事務所を審査。

南会津振興局の審査では、震災前の86%にとどまっている教育旅行への対策について質問。自然環境学習活動を目的に、県内外の小学校、中学校、高校及び特別支援学校へ助成。学校の教育課程に位置づけていること、ガイドをつけた自然学習とすることが助成要件です。県教育旅行事業や尾瀬事業を活用し、バス代は1台当たり14万円を上限に助成。バス以外の交通費等への助成もあります。

ガイド料として1人当たり2万円の助成、その他の環境学習活動費1人当たり2,000円。震災後に冬季を除いて初めて南会津を訪れる学校には、1人当たり5千円の宿泊費の助成もあります。昨年度は46校、5,858人が来校し3,900万円を助成。県内13校、県外33校(北関東や宮城県)で、初来校は18校あったそうです。

田島高校では、高校授業料の未納について質問。2世帯が未納で、そのうち1世帯は生活保護水準にあったが、税金の申告をしていないため、諸経費等が未納となり、今年2月退学になった。もう1世帯は、すでに卒業している生徒で、授業料が無償になる前の未納分と弟は諸経費分が未納となっている家庭で、連絡がとれない状態にあるとのこと。貧困と格差の現実がここにもありました。

最後は、県立南会津病院(98床)の審査でした。南会津地方の拠点病院ですが、ここも医師不足で、特に産婦人科医がいないため会津中央病院から月3回派遣されています。神経精神科医は会津医療センターから、眼科医は非常勤で塙厚生病院や竹田総合病院、県立医大からの派遣です。一方、他病院へ診療応援もしています。看護師については、ようやく昨年度あたりから応募が増えてきているとのことでした。

審査終了後のまとめの会議では、県職員の必要人員の確保。施設の老朽化対策を順次行うこと。復興事業をめぐる不正や会計上の誤りは引き続き正すこと。本庁審査の際にも質したが、決算に関する資料閲覧において、関係する部局の資料提出に不備があったことから、今後は他の部局に関するものも含めて必要な資料を提示すること、などの意見を述べました。

 

決算審査2日目~会津振興局、保健福祉事務所、農林事務所、教育事務所を審査

7日は、合同庁舎で会津振興局、会津保健福祉事務所、会津農林事務所、会津教育事務所を審査。

会津振興局では、県税収入未済のうち7割近くが個人県民税の未納だとして、徴収対策として県内で初めて導入したのが、県による直接徴収と市町村とともに立ち上げた「会津地域地方税滞納整理機構」による徴収です。私たち党県議団はこのやり方を批判してきましたが、昨年度は5,500万円を圧縮したと説明。しかし、かつて電子関係の工場の撤退が相次いだことや教育旅行等の落ち込みなどによる観光産業への影響が続いていること、雇用への影響もあるのではないかと指摘し、徴税強化とならないようにすべきと求めました。

会津農林事務所の審査では、旧緑資源公団の山のみち地域づくり交付金事業(県営)が2路線が継続事業となっています。南会津農林事務所にも路線があるとの説明でした。米の全量全袋検査は、これまで314万袋を実施してきたとのこと。今後の継続に関しては本庁へ様々な意見を上げていると答弁しました。

決算審査で会津方面へ

6~9日、県議会の決算審査特別委員会の出先審査で、会津地方へ。
幸い天候にも恵まれ、日中は温かく、初日は会津磐梯山が、秋晴れの青空にくっきりと映えます。

昼食は、磐梯山ふもとの農家レストランで新そばを堪能。また、この近くには、明治の1888年に磐梯山の噴火で飛んで来た大きな石がありました!「見祢(みね)の大石」といいます。

また、農家れレストランのそばの田んぼは、まだ稲刈りされないでいました。今年は、どこでも例年になく稲刈りが遅れています。