県議会での原発再稼働撤回・反対意見書をめぐる動き

 党県議団は、19日から開会した6月定例県議会の前日の18日、県議会議長に対し、「大飯原発再稼働反対の意見書を開会冒頭に意見書を提出を求める申し入れ」と「県議会エネルギー政策議員協議会の開催を求める申し入れる」の2つを申し入れを行ないました。

斎藤健治議長は、「申し入れについては分ったが、開会日の冒頭での意見書提出は、手続き上難しい」と、「会派として意見書案として議案に提出する方法もある」、「他県の原発のことは言えない」などと、まったくやる気を示さず。一方、エネ協開催は必要だと考えていたので、こちらは検討するとしました。  しかし、私たちは、「県議会最終日の7/4では、大飯原発源3、4号機はフル運転に入っている予定であり、それでは間に合わない」と粘りました。 こうしたやりとりののちに、結局代表者会議を開いて提案することになりました。 19日の議会開会日は、意見書・請願が夕方5時締め切り日でした。この中で未来ネットワークの会派から同趣旨の意見書案が提出されたので、共産党からも提出しようとなり提出。

ところが、21日の代表者会議では、議長が突然冒頭で、「共産党からは意見書案が提出されたので、議会の手続きにしたがってやってもらう。よって代表者会議の議題にしない」と述べました。 全く事前には予定されていず、この発言は議長の独断だったようです。

私は、議長の横暴のやり方に抗議するとともに、代表者会議の協議事項になった経緯と理由を述べて反論。しかし、他の3会派(自民・民主・ネット)代表も、「議長がそういうのであれば、取り扱い方を含めて議長の判断でよい」と議長に同意。 一方、エネ協開催については、この日は持ち帰り検討。22日の代表者会議では、開催することで全会派が一致。開催時期は今後検討し座長の議長に一任となりました。

なお、再稼動撤回を求める意見書案については、長谷部県議(政調会長)が未来ネットと協議し、公明などへも働きかけましたが、結局共産党との2会派共同提案の「議案」として議長提出となりました。

再稼動をめぐっては、国や電力会社などから相当の巻き返しがあるようです。でも、原発事故を受けた本県だからこそ、県議会としても発信していく重要な役割があると思います。それは、県当局も同じですが・・・。「オール福島」で、原発事故対応、被災者支援で国・東電へ迫るたたかいを! 私たちは開会中の県議会で奮闘します。

県革新懇/総会&鈴木浩福大名誉教授の講演会

16日、午後は県革新懇の総会と学習講演会がありました。県革新懇は結成から今年で30周年です。長尾代表が挨拶し、全国大会の報告もしました。

総会のあとは、鈴木浩福島大学名誉教授の講演。福島県の復興計画策定と避難自治体の浪江町復興ビジョンの策定に関わっての講演でした。

県の復興ビジョンには「原子力に依存しない県づくり」を明記し、浪江町の復興ビジョンには「どこに住んでも浪江町民として1人ひとりに寄り添う」と明記。どちらも画期的なものとなりました。

復興というと、大きなビジョンを描こうとするが、特に今回のような広域で未曾有の災害は、復興には相当の時間がかかる。それでは被災者が何年も待てないし、持たない。

「緊急的対応」を打ち出し、被災者を支援することが、必要だとの指摘にはなるほどです。

民主党政健のような政治主導で官僚をあてにしないやり方では政治の混迷を招くだけ。官僚のもつ行政の蓄積を十分生かすべきとも。同感です。

また、鈴木教授は、復興をすすめる上でも、被災者を真に支援していくためにも、県の役割が非常に重要だが、その姿がよくみえていないと。

最後に、「私たちは、次の世代に何を残してやれか」この観点で頑張っていくべきではないかとギリシャアテネ人の言葉を紹介し講演をしめくくりました。

原発県連総会/九州からの視察者も傍聴

14日、原発県連の総会が開かれました。早川代表がこの1年の原発事故への取組みなどを報告。自宅がある楢葉町が荒れてしまって農作業もできない状態と述べてました。

伊東達也副代表は、全国の原住連の筆頭代表でもあるので、全国の原発ゼロの取り組み、福島原発事故はこれまで最大の「公害」だとも指摘。長谷部県議が、この1年間の知事や県政・県議会のようす、県議団の取り組みを報告しました。

この総会には、前日から福島県入りした共産党九州ブロックの予定候補者が、南相馬市小高区の現地視察や二本松と福島市内の仮設住宅を訪問に入り夜はこの総会にもオブザーバーで参加。総会のあと、食事をとりながら私たち県議団と懇談し、原発事故問題などで交流しました。

野田首相が関西電力大飯原発再稼動を要請~福井県知事も地元も受け入れに同意を表明/全国から抗議し、ストップを! 

本日16日11時たった今、野田首相の再稼動の要請を受けて、福井県知事と地元町長は、大飯原発再稼動を受け入れに同意を表明したことが報道されました。

野田首相は、「国民生活を守るため」に原発は必要と言っていますが、福島県の原発被害をみれば、そんなことをよく平気でいえると思います。原発事故は長期にわたる被害を出し続け、空間的にも時間的にも社会的にも「異質の危険」をもたらすだけです。

福島県民は1年たった今も16万人も流浪の民となって避難を余儀なくされ、雇用も住居もない中で、最近も立て続けに自殺者がでているのです。16万人の中には、子どもが3万人(県内・県外)も含まれています。県内の自主避難者はカウントされていませんし、県外の避難者も分かっている人だけです。

野田首相や地元政治家や関係者へ原発マネーが相当動いていることは、しんぶん赤旗でもスクープしています。全国から抗議の声を広げ、再稼動ストップを!

県議団が福島の原発事故への対応・豪雨災害要望で中央省庁交渉

11日、5人の党県議団と3人の国政予定候補らとともに、国会で中央省庁交渉を行いました。この交渉には、高橋ちづ子衆院議員や紙智子参院議員が交代で参加しました。

今回は「原発事故」、「震災対応」、「豪雨災害」の3項目について、厚労省や環境省、復興庁、国交省の各大臣あてに要望。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

各省庁担当者とやりとりをする中で、原発事故損害賠償や除染対策でも、健康支援、避難者支援についても、共通していたのは、もう1年3jヶ月すぎたのだからと原発事故に対する支援を縮小しよう、避難指定区域については国は支援をするが、それ以外の地域については対象外という認識が国の回答に色濃く表れていたことです。

昨年12/16にステップ2の完了をもって「事故は収束した」と野田首相が宣言したことと密接に関係しています。大飯原発の再稼働や、災害救助法に基づく避難者支援も東電賠償もそろそろ打ち切ろうとする姿勢がみえかくれしているのは、首相のこの認識によるものだと指摘しました。

しかし、除染1つ進まず今も16万人以上もの避難が続いていることをみれば、災害は現在進行形です。原発を国策で進めたのは国ですから、責任を東電に押しつけることなく、国が責任をもって今後長期にわたる被災者支援と財政的裏付けをすべきと各省庁担当者に要望しました。

一方、今回の回答で今回の避難区域の解除によって「帰還した人も帰還しなかった場合も賠償を今後も続ける」と明言したことは大きく評価できます。また、ADRの賠償紛争解決支援センターが県内に郡山に1カ所から、7/1からさらに4カ所(福島、南相馬、いわき、会津)設置し、職員も増員して対応すると明らかにしました。

しかし、避難者への支援については、国交省は自主避難者への支援は考えていないと冷たく回答。賠償の支払対象になるので、二重に支援できないなどというのが理由でした。でも、東電が必ず支払うとは限りません。避難する権利も認めるべきです。

教員の定数増については、阪神大震災時にも約15年にわたり加配を継続したことから、被災3県にも市町村からの要望もあるので、今後も継続して対応していくと回答。

私からも子どもたちをケアするためには複数担任制くらいの正教員の定数増が必要と求めました。

しかし、文科省は子どもの数と学級数による教員定数の配分という枠ははめたままです。加配を認めるくらいでは被災自治体の子どもたちを支援していくには不充分です。

兵庫県の赤旗まつりで福島原発被災の実態を訴えて/多額のカンパも

10日、第31回兵庫県赤旗まつりへ招待を受け、福島県の被災の現状を訴えさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵庫の赤旗まつりは、6年ぶりとのこと。午前10時にオープンし、舞台では和太鼓の演奏に始まり、記念式典で岡県委員長の挨拶、党員首長である福崎町嶋田町長と上郡工藤町長2人が来賓挨拶。また、年内に中間選挙を闘う地方議員や国政選挙の予定候補者も紹介されました。 よさこいや後援会の出し物、午後はシャンソン歌手の堀田さち子さんの歌のステージ、穀田国対委員長の記念講演など多彩でした。会場の神戸メリケンパークは、後援会や団体の屋台もたくさん並び盛大で、5,000人の参加者でした。 福島の大震災・原発事故についての私の報告は、午後の最初に10分間。兵庫県からの物心両面の支援お礼と、震災と原発事故の現状を訴えさせていただきました。兵庫県委員長からわが県委員会へ10万円ものカンパを寄せていただきました。                     【年金者組合のみなさんと】

 

【郡山市議選の選挙支援にこられた野中さんと】        【透き通る歌声で観客を魅了した堀田さちこさん】                                                            【兵庫県議団も昨年5人の県議団に。でも交渉会派は6人以上なのです】

17年前に阪神淡路大震災を受けた兵庫県に私も救援ボランティアに行きましたが、昨年の3・11の大震災・原発事故発生後は、兵庫県から福島県内へのボランティア派遣や市議選・県議選の選挙オルグに来て支援して頂いています。現在、郡山にも支援に入っています。                                   

 

 

 

 

 

【元参議院議員の安武ひろ子さんと】    

 赤旗まつりの前夜には、元参議院議員の安武ひろ子さんや女性のみなさんたちとの楽しい食事会に招待して頂きました。  安武ひろ子さんは82歳になられたそうですが、とてもお元気です。昨年の3・11の震災直後に女性後援会のみなさんとバス1台を貸切り、13時間もかけていわき市へ支援に入っていただいています。  

 元国会議員の藤木洋子さんにも会場でお会いしました。この2人は現職時代、1986年阿武隈川の8・5大水害時に、郡山など福島県にいち早く現地調査に入ってくれた国会議員です。あらためて、その時のお礼を言いました。 兵庫県党のみなさんの心あたたまる歓待を受けて、この1年3ヶ月間の疲れがすっかり癒されました。心が開放された気分になれたのは震災・原発事故以来本当に久しぶりです。すばらしい機会を与えてくれた兵庫のみなさんに大変感謝しています。

神戸メリケンパーク内には、17年前の阪神大震災で被災した岸壁の一部が、当時のまま残されています。

大飯原発の再稼動やめよ! 郡山復興共同センターがエネ庁出先事務所へ緊急署名提出

8日、ついに野田首相が大飯原発再稼動について記者会見を開き、「国民生活を守るため」「中小企業や雇用を守るため」などと述べて再稼動が必要だと表明しました。

しかし、原発に代わる自然エネルギーの導入促進は野田首相の口から全く聞こえてきません。ドイツのメルケル首相とは全く逆です。

野田首相は福島県民や国民のくらしやいのちなど本気で考えていません。本音は「電力会社と財界のため」なのですから。

財界の利益のためにスジを貫く決意だけがみえます。原発再稼動も消費税増税もTPP参加も、全て財界の要求から出発しています。自民党もその点では政治基盤が同じですから、本音は野田政権と同じです。

今も未曾有の困難をもたらし続けている福島原発事故の教訓を全くみようとせず、あるのは「政治だけ」では、国民のいのちもくらし守れません。

まだ正式に決まったわけではありません。大きな国民世論で再稼動も消費税増税もTPPもやめさせましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

郡山復興共同センターは、この日の朝8時に郡山駅前にある「資源エネルギー庁福島双葉地域担当官事務所」を訪ね、大飯原発再稼動反対の署名を提出しました。

最初集約してもってきた時点では1000人を少し超えた数でしたが、参加者が次々持ち寄り、ちょうど1,300人分の署名となりました。

伊藤よつ子代表が、エネ庁福島双葉地域担当官の荒川担当官へ署名を手渡しました。

この署名は、今年5月から開始し、毎週土曜日郡山駅前で署名活動を続け、約500名分集まっていました。しかし、野田首相が福井県知事と再稼動の協議に入るなど、緊迫した事態が伝えられて急遽国の出先機関へ申し入れしようとなったわけです。

提出するなら1000人以上の数にと、この2日間必死に取り組み、きのうの夕方は30人も署名活動に参加。私はインタビューの約束があり参加できませんでしたが、40分間で300人もの署名が集まるなど、市民の反応もかつてないほどだったそうです。

ところで、この署名提出先をどこにするかで国の出先機関をたらい回しされました。私がその段取りをしたのですが、福島市にある福島復興局へ連絡し、一旦引き受けるとなったのに、翌日になって署名は受け取れないと断りの電話。

結局、今年4月に開所したばかりの郡山駅前にある資源エネルギー庁出先事務所を紹介されました。しかし、すでに所長はこの日朝8時半には南相馬へ出かける予定が入っていたため、なんとか出発直前の朝8時からと引き受けてもらったのです。

署名提出後の懇談で、荒川所長が第一原発しか廃炉を明言しないので、参加者から「福島県民は原発事故で、今も苦しみの中にある」「福島県のような事故は地震列島日本のどこでも起こりうる」「野田政権による政治災害だ」

「第二原発を含めて廃炉を決断してこそ自然エネルギーにも踏み出せる」など口々に訴え、野田首相によくその内容を伝えるよう強く求めました。

 

6月県議会に向け各団体と懇談/原発事故で医師・看護師不足がより深刻に

7日、県議団は6月県議会に向けて各団体と懇談しました。特に、医療関係団体からは医師と看護師不足問題が共通して出されました。

もともと福島県の医療フタッフ不足は課題でしたが、原発事故によって若い職員が避難してしまい、いっそう深刻になっています。

施設もなくなり、医療機関もなくなり、そして多くの高齢者や子どもたちの健康を守っていかねばならないのに、本当に大変な事態です。

県復興共同センター「子どもチーム」が県交渉/紙参院議員と共に、JA福島庄條会長と懇談~農家の心が折れないうちに支援を

4日午前、県復興共同センターの子どもチームが県交渉しました。18歳以下の子どもだけでなく18歳以上の全ての県民の医療費助成、県民健康管理手帳の配布、身近かな子どもの遊び場のきめ細かい除染を、全ての小中高学校へのエアコン設置、ふくしまっ子体験活動支援事業の拡充、再生可能エネルギーの導入補助など8項目を県へ要望。県からは児童家庭課や教育委員会、除染対策課やエネルギー課などが出席し回答しました。

企業に対し、放射線から子どもと一緒にリフレッシュできる「休暇制度」をもうけるようにも求めましたが、県は賠償との関係で難しいと回答。しかし、県が賠償での解決に逃げる態度では県民は救われません。

まず、県民を支援する。そして県が代行した分を国と東電へ賠償を求める。県はその立場にきちんと立つべきです。県条例にも県の総合計画にもある、知事も強調している「日本一子育てしやすい県」となるためにも!! *  *  *  *  *  *

 

4日午後は、JA福島中央会で庄條徳一会長と懇談しました。紙智子参議院議員と私たち県議3人、岩渕友参院選候補、久保田県委員長が出席。

県が実施する米の全袋検査については、もともとはその原因をつくった東電と国が検査にもすべて責任を持つのがスジであること。県も検査機だけは設置するが、それ以外の補助機械や検査倉庫、1台につき4~5人の検査人員、検査場までの輸送費用などは対象外としているようだが、JAや農家に新た負担を求めるべきではない。まず県が肩代わりして助成し、その分の費用を国と東電求めてほしいと。  また、畜産農家の牛糞の処理も農家に置かれたままで、まさに「糞づまり」状態。早く処分方法を決めてほしいと要望されました。 野田政権がすすようとしているTPP問題でも、紙議員が「米は日本古来の文化で、幅広い地域文化をつくってきた」と述べると、庄條会長も「稲作は3000年の歴史がありますからね」と応じました。

庄條会長は、「農家の心が折れないうちに国や県の支援を」と強調されました。そして、庄條会長が最初に明快に指摘していますが、「原発事故は人災であり、国と東電の責任で救済を」は、まったくそのとおりです。

郡山市保健所にホールボディカウンター設置/見学と測定も

4日、郡山市が導入したホールボディカウンターがこの日、市の保健所に放射線管理センター内に2台設置され、内覧会がありました。

ちょうど近くで食事をとっていたので、一緒にいた長尾トモ子県議からその内覧会が終わったばかりだと聞いて、2人で見学に行ってみました。

市の担当者が説明してくれ、測定もOKとなったので、私も初めて測定してもらいました。結果もすぐでて、体内の放射性セシウム134と137は「検出されず」、1年間受ける線量は「1ミリシーベルト未満と推定する」とされました。

市が独自に導入する立ったまま測定する「立位式」(キャンベラ製)1台と、すわって測定する「チェア式」(日立アロカメディカル製)1台、それにライオンズクラブ国際協会から寄贈され今年10月から「チェア式」(富士電機製)1台が加わり、計3台となります。

 2分間じっと立ったままというのは、大人でも少し長いと感じるのですから、子どもはもっと飽きない工夫が必要です。正面の画面でアンパンなどの子ども向けビデオをみせる考えもあるようです。4歳以下の検査方法については他の機関で研究中とのこと。

1日100人程度、10月からは150人程度を予定。震災当時に妊娠中の方や18歳までの子ども、現在妊娠中の方を優先して検査するとして、5/15から対象者に申し込み書を送付しているとのこと。

一方、市では5/1~線量の高い地域の小学生を対象に、福島県車載式のホールボディカウンターが市の各小学校をまわり検査を実施しています。

また、茨城県東海村にある(独)日本原子力研究開発機構で、今年3~4月に未就学児とその保護者を対象に実施し、7月以降は中学生を対象に実施予定です。