5日、私も来賓として参加した第55回県下農業委員会大会が福島市のパルセ飯坂で開かれ、この大会でTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)へ参加に断固反対する特別決議が採択されました。
これは先日、菅首相がTPPに参加することを突然表明したことへの農家や農業関係者の怒りの表れです。実は、菅首相は今週はじめに横浜で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の場でTPPへの参加を表明したかったようです。
しかし、TPPへの参加は、これまでのFTA・EPAなどこれまの2国間協議とは全く様相が違い、しかも例外は一切認められません。完全自由化されたら、日本の食料自給率は40%から14%までに下がり、農業関連産業も入れれば340万人の雇用が失われます。
また、被害を食い止めるための国内対策費は、今の農業予算の2倍強4兆8千億円が必要(藤原孝農水大臣の国会答弁)となり、日本の農業と地域経済への影響ははかり知れません。
JAや農業関係団体からだけでなく、政府や民主党内部からも急速に反対の声が上がっています。もちろん共産党も反対ですし、協議そのものにも入らないよう菅内閣に求めています。
会場からは、「このままでは農家は民主党に殺されてしまう。次の総選挙では民主党に絶対投票しないことを決めるべきだ」と会長に迫るなど、激しい怒りが飛び交いました。でも、自民党も民主党も自国の農家や農業を大切にせず、財界言いなりは同じです。
この日の農業委員大会では、太田豊秋会長自身も主催者挨拶の中で「断固反対だ」と述べたほか、わが党議員でもある農業委員など2人から動議の意見が出たことを紹介。今年の米価暴落への対応を国に求める議案の採択と合わせて、TPPに断固反対の行動を展開していくことを確認するなど、意気高い大会でした。