17日、12月定例県議会の最終日。本会議場での最終採決が行われ、それに先立ち党県議団を代表し、知事提出議案と請願・意見書についての討論に立ちました。
この中で、原発推進はじめ、秘密保護法案をめぐる強行に次ぐ強行を重ねて採決し、憲法9条2項の改憲をねらう安倍政権の危険な暴走を批判。暴走すればするほど、自らの基盤を掘り崩す「安倍政権の終わりの始まり」と指摘しました。
安倍政権の暴走は、原発被災地の福島県民にも容赦なく襲いかかってきています。その1つが、消費税増税と社会保障の一体改悪です。
県は、安倍政権が8%への増税を決定したことを受け、そもそも原則徴収義務がない使用料・手数料への転嫁を行ない、来年4月から引き上げるための条例改正を30数件、1億1万円余を提案。
しかし、1億円1千万円程度は、県の予算規模からみても、大型公共事業規模からみても充分県が吸収できる金額だと主張し、31件の引き上げ条例案には反対しました。
また、請願・意見書についても、わが党紹介の継続議案「集団的自衛権の行使と憲法改悪をしないよう求める意見書」、「秘密保護法案の廃案を求める意見書」、民商婦人部からの「所得税法56条の廃止を求める意見書」、
さらに、TPPを前提にした減反廃止や農地集積し企業に売り渡す政策をやめ、「政府が米の需給と価格に責任をもつ米政策の確立を求める」新規意見書などに対しては、自民・公明が「否決」との対決姿勢をあらわにしてきたので、これらに賛成する討論を行ないました。
一方、公明党が提出した、「消費税増税対策で軽減税率制度の導入を求める意見書」や「介護保険の新たな地域支援事業の導入に関する意見書」、「企業減税等から確実な賃金引き上げを求める意見書は、消費税10%増税を容認していることや、介護保険で新たに市町村に負担を求めようとしていること、法人税減税を前提としているものだと批判し、反対を表明しました。
公明党は、安倍政権のブレーキ役どころかアクセル役を買って出ている姿勢がこれらの意見書にもよく表れています。9月県議会に続き12月県議会でそれがより鮮明になってきました。県議会でも「自共対決」です。
また、長谷部県議が2012年度の決算に反対する討論を行ないました。大震災・原発事故から2年目にあたる昨年の県予算執行は、県民1人1人に寄り添うと言いながら、実際には子どもの健康支援でも、小中学校の教室のエアコン設置は市町村まかせであり、放射線量が低い所へ出かけてのふくしまっ子体験活動応援事業や、一部損壊家屋への支援も不十分だったと指摘。
県立病院事業会計決算については、震災前からの統廃合によって3つの県立病院しかなくなっているが、震災原発事故を受けた本県こそ公的病院が必要であり、7つの生活圏ごとに1県立病院の設置をと主張しました。
討論のあと、採決が行なわれました。県原水協からのわが党紹介で継続扱いだった「核兵器全面禁止のための決断と行動を求める意見書」については、自民党も賛成し、全会一致で採択されたことは画期的です。
背景には、今年の原水爆禁止世界大会でも日本政府の態度に批判が高まっていましたが、ようやく日本政府が国連で今年10月に署名したことがあるからでしょう。