安倍政権が集団的自衛権行使容認を閣議決定に抗議を!~県議会では明日自民提出の意見書採択をねらう

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総務常任委員会で意見を述べる共産党の阿部裕美子県議

6月定例県議会は、明日7/2で最終日を迎えます。議案に対する採決態度は、きょうの常任委員会で決定しましたが、今回は特に自民党が提出した憲法9条を改定する「集団的自衛権の行使容認」の意見書に対し、私たちは今議会中各会派や各県議に何度も採択しないよう働きかけてきました。

民主党会派は、態度がはっきりしませんでしたがようやく「反対」することで一致。この意見書が付託された県議会の総務常任委員会では、9人の委員のうち賛成したのは自民党の5人だけで、共産党と民主党が反対、未来ネット1人は退席しました。明日閉会日の本会議では、自民党が多数で採択に持ち込もうとしていますが、公明党会派は県民からも電話が寄せられ大変悩ましいと率直に述べつつも、現状では退席するしかないと言っています。

しかし、全国の議会をみても慎重対応を求める意見書の採択はあっても、行使容認を明確に打ち出した意見書提出は福島県議会ぐらいではないでしょうか。県内の若者に血を流せ、と迫るものとなるものであり絶対に認められません。また、歴史ある福島県政史上にも重大な汚点を残すことになるのは必至です。

ぜひ、容認する意見書を採択せず再考を求める要請のFAX等を、地元の各政党や各県議に送付を! なお、県庁内自民党会派は、TEL024-521-7615、FAX024-521-8841です。

県議会代表質問(宮川県議)、一般質問(宮本県議)が登壇

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代表質問で登壇し質問する宮川えみ子県議。

6月県議会、わが党県議団は、6/19宮川えみ子県議がトップバッターで代表質問に立ち、6/24宮本しづえ県議が一般質問で登壇。

代表質問では、宮川県議が集団的自衛権行使や教育委員会制度の改悪、原発推進の国のエネルギー基本計画見直し、原発汚染水問題、原発労働者問題、安倍政権の医療・介護法の改悪、家族農業の破壊など、いずれも安倍政権の暴走政治による問題について、県がどう対応し、県民の命・暮らし・生業が守れるのかが問われると指摘し、県の考えをただしました。

一般質問で登壇した宮本県議は、医療問題で県の「がん基本条例」の具体化や、除染対策、賠償問題、避難者支援などについてただしました。

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一般質問で登壇する宮本しづえ県議。

土木常任委員会で質問/二本松市後沢川の土石流災害現場を視察

0226月県議会が開会中です。昨日ときょうは土木常任委員会が」開かれました。昨日の6月補正予算はじめ、災害復興公営住宅の進捗状況や県土木職員の実態、契約案件にかかわって質問し、県の考えをただしました。

きょうは、昨年8月に集中豪雨で土石流災害受けた二本松市西新殿(小浜地区)の国道114号線沿いにある後沢川災害現場を現地調査。年内中には、1億円2,600万円の予算でここに砂防ダムを建設する予定とのことです。

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人家が1件あり、土石流で床下浸水の被害を受けました。
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砂防ダムを今年中に建設予定。

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来年秋の県議選~共産党5人の現職県議が立候補を表明

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県庁内で記者会見し立候補を表明する県議団と久保田県委員長

今月18日、共産党県委員会は県庁記者クラブで、来年秋の県議選に立候補する第一次発表分としてが5人の現職県議の立候補を発表しました。3年前の県議選は、東日本大震災・原発事故が発生し、半年延期された11月に実施されましたが、全国の支援を受けて5人の県議団となり、2度目の交渉会派入りを果たすことができました。

来年の県議選は秋に行われる予定です。この3年間、地震・津波に加え、国・東京電力による原発事故を受け、福島県は3年3ヶ月たつ今も13万人近い避難者が、未だに故郷に戻れず仮設住宅や借り上げ住宅での生活を余儀なくされています。災害関連死は被災3県で最も多く、直接死を上回る1,700人を超えています。私たちは、「オール福島」の立場で、原発の事故収束、除染、賠償、被災者支援を国・東電の責任で行うべきと一貫して求めて続けてきました。

そして、「10基廃炉」は、県議会や県のみならず、今年4月までには県内59すべての市町村と市町村議会も、「10基廃炉」を求めるまでになっています。

しかし、安倍政権は今年4月、原発再稼働と海外輸出を狙って原発をベースロード電源とする国の「エネルギー基計画」を見直すことを閣議決定。さらに、被災県民の復興に大きな障害となる「消費税8%への増税」と「医療・介護総合法」を強行。そのうえ、集団憲法9条に風穴をあけ戦争する国にしようと「集団的自衛権の行使容認」を強行しようとしてしています。

県民の命、暮らしを破壊し、平和までも壊そうとする危険な安倍政権。私たち共産党は、県民の運動と結んで議会内外で頑張っていく決意です。

私は、自衛隊を初めて海外派兵しようとするPKO法案が国会で大問題になった頃、県議選への立候補を決意。35歳でした。当時中学生だった息子も現在30代半ばです。安倍政権が集団的自衛権行使を強行すれば、いずれ徴兵制になるのは必至です。絶対に認めるわけにはいきません。

最近の世論調査でも、国民の約半数は反対を表明しているように、ご一緒に安倍政権ノーの声をあげていきましょう。今年の秋は県知事選。来年の県議選でもぜひご支援をよろしくお願い致します。

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地元紙にも紹介されました。

 

自民党が県議会に「集団的自衛権行使容認」の意見書を提出

きょう夕方、安倍首相は、通常国会閉会後の記者会見で、「集団的自衛権の行使」容認をきめる方向をあらわにしました。現憲法9条に風穴をあけ、戦争する国づくりを強力におしすすめようとしています。しかし、23日に報道された共同通信社の世論調査でも明らかなように、集団的自衛権行使容認に過半数が「反対」をしているのです。

IMG_0002このきな臭い動きに、県民の間からも不安の声が広がっています。私の地元でも「集団的自衛権の行使をさせてはダメだ。共産党に頑張ってもらいたい」といわれました。また、「他国はクーデターで憲法が改悪されているね」というので、「これは安倍政権のクーデターといえますね」と応じました。今週の赤旗日曜版のトップ見出しも「憲法破壊のクーデター」です。翌日この方のところにおじゃまして日曜版をお勧めすると、快く購読してくれることになりました。

ところで、今県議会には、私たち共産党の紹介で集団的自衛権に反対する意見書を2本提出していますが、一方、自民党は自衛権行使容認を前提とした意見書を幹事長と政調会長名で提出。しかし、自民党の各議員に聞くと、提出していることすらわからない議員が多いのには驚きました。

そこできょうは、共産党県議団の女性県議たちで、自民党の女性県議や民主党派、未来ネット、公明党県議団などに自民党の意見書を通すべきでないと要請して回りました。

今週は、26日から各常任委員会の審議が始まり、この意見書は総務常任委員会に付託されます。委員会を傍聴して各政党の態度をよくみてほしいと思います。

今、私たち大人が、子どもたちの未来に平和を残すため、思想信条・立場の違いを超えて「戦争への道は絶対許さない!」と勇気をもって声を上げる時ではないでしょうか。私も頑張る決意です!

 

 

6月県議会開会~石原環境大臣の「金目」発言で、県議会一致して抗議文を送付

6月定例県議会が、6/17~7/2までの会期で、きょう開会されました。ただし、昨日16日に石原伸晃環境大臣が、中間貯蔵施設建設をめぐり官邸で記者団に対し「最終的には金目でしょ」と発言したことをめぐって、県議会としての抗議の意思をと民主・県民連合会派から議長への申し入れがあり、急きょ代表者会議が招集され、断続的な協議が続き、開会1時間45分遅れての開会となりました。

石原発言については、今朝からマスコミでも大きく取り上げられ、県知事も石原発言に対し意見を述べ、きょう開会日の知事所感でも「遺憾」を表明。大熊・双葉両町長らもインタビューで「中間貯蔵施設建設問題は白紙に戻った」、「住民の納得は得られない」と危惧する発言をしています。

010-1私は、「今回の石原大臣の発言は、単なる失言というよりも本音が出たものと受け止めている。中間貯蔵施設建設では地元住民に十分な財物賠償額すら示していない中での今回の発言は、原発事故を起した国の責任をまったく感じていないことの表れであり許しがたいものだ。これまでも第1原発を『サティアン』とよんだり、中間貯蔵施設の『地元住民が自ら行動すべき』との発言を繰り返してきたことをみても、大臣の進退が問われる」と意見を述べ、県議会として抗議すべきと主張。

020自民党は当初消極的でしたが、民主、未来ネット、私たち共産党の3会派が次々と「県議会として抗議すべき」と意見を述べると、県議会として抗議する方向で合意。しかし、自民党は本会議場での「決議」には抵抗し、「抗議文」なら受けられるとなり各会派で「持ち帰り検討」に。

再開後の代表者会議では、本会議での決議にこだわる会派もありましたが、最終的に「抗議文」を出すことでようやく一致。午後1時からの本会議が1時間45分遅れて2時45分にようやく開会宣言されました。知事も6月県議会にあっての所感で、石原発言にふれ「遺憾」を表明しました。

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本会議終了後、議長からの文案について意見を述べ、「発言撤回を求める」など多少の文言の修正はありましたが、大臣の出処進退にかかわる内容は盛り込まれなかったので意見を述べましたが、他の会派からの意見はなく、議長提案の文書が全会一致で了承。ただちに、本日夕方、議長名で石原環境大臣あてに抗議文が送付されました。

今回の石原発言は、単なる「失言」ではなく、背景には「福島切り捨て」という意向がにじんでいます。19日のトップバッターで共産党の宮川県議が代表質問に立ちますが、この国の姿勢を「オール福島」で はねかえし、県民によりそった県の対応を質すことにしています。

「除染目標の目安を引き上げないよう国へ求めよ」と県へ申し入れ

10日、環境省が除染目標の目安を引き上げを検討しているとの報道があり、県としては除染目標を堅持する立場で以下の点を国に求めるよう申し入れました。

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①除染目標目安の引き上げを行わず、空間線量毎時0.23マイクロシーベルトを達成するまで責任を負うこと。②除染にあたっては住民の納得と合意を前提とすること。③リスクコミュニケーションや長期にわたる医療・健康づくりは、どれも国が責任を持つべき重要かつ別個の問題であり、これらによって除染の責任がいささかも免ぜられるものではないこと。以上3点です。

DSC_0223きょうの県議団の申し入れには、県生活環境部の鈴木環境回復推進監が応対しました。15日に環境省と福島市や郡山市などとで学習会を開く予定とのこと。

現行の除染の目標は、「年間追加被ばく線量1ミリシーベルト以下」をめざすとなっています。これまで私たちがたびたび強く求めてきたこともあって、このこと自体は県も国も否定しません。

年間1ミリは、1時間あたりに換算すれば0.23マイクロシーベルトです。ところが、この0.23マイクロシーベルトという数値そのものを見直し、引き上げるべきとの意見が出ているとの報道があったばかりでした。

環境省は、除染費用を削りたいがための目安の見直しでしょうか。これが事実であればとんでもないことです。

6月県議会にむけて知事申し入れ~福井地裁の画期的判決をふまえ国のエネルギー基本計画の撤回を、集団的自衛権行使の名による憲法改悪に反対表明を要望

DSC_012229日、6月県議会(6/17に開会予定)に向けて各会派が知事へ要望書を提出しました。私たち共産党県議団は、3年2か月が過ぎても13万人近い避難者が故郷に戻れずにいる現状にある中で、4/11に安倍政権が閣議決定した国の「エネルギー基本計画」は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけました。

一方、福井地裁が出した「大飯電発再稼働指止め裁判」の判決は、福島原発事故をふまえたもので、憲法で保障された「人格権」を最優先に評価した画期的な判決でした。知事もこの判決を重く受け止め、国のエネルギー基本計画の撤回と福島原発10基廃炉を国に求めるよう要請。

DSC_0131また、集団的自衛権の名で憲法9条を変え、教育委員会への介入をすすようとしていることにも知事として反対を表明すべきと指摘。

原発事故による汚染水対策も、5/19の県議団の第1原発視察をふまえ、国の姿が現場でみえていないこと。アルプスなどのトラブルが続き地下水放出を始めた東電にも厳しい監視が必要なこと。除染、賠償、避難者支援も、原発事故という異質の危険による困難さをふまえ、長期にかつ柔軟な対応を求めました。

このほか、福祉型県政をめざすことについては、安倍政権の「医療・介護総合法」が衆院で可決されたが、本県はそもそも医療・福祉・教育は他県よりも遅れた県だったこともあり、国に意見を述べると同時に県自身が医療や高齢福祉を充実させることや、子育て支援と教育の充実も求めました。

産業支援では、農業の再生や中小企業支援、再生可能エネルギーの推進で、地域産業を支援し、県職員を含めて見内で正規雇用を増やすよう要望しました。

党県議団5人と笠井衆院議員、鹿児島県議・川内市議らと福島第1原発を視察~「国が前面に」とはほど遠い現状

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20日の赤旗日刊紙1面でも紹介されましたが、19日、福島第1原発を視察しました。福島原発の事故後、党県議団としては昨年3月9日に志位委員長らと視察して以来2度目です。

今回は5人の県議団のほか、笠井亮衆院議員、久保田県委員長、町田書記長、党中央担当者、原発県連や 県復興共同センターの役員と、今年7月にも全国で最初に再稼働がねらわれている川内(せんだい)原発がある鹿児島県の松崎真琴県議と井上勝博薩摩川内(せんだい)市議も参加しました。012

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昨年の視察では、放射能汚染水のタンクが増え続け深刻な事態になっていることを告発し、その後の国政上の大問題になりました。そして、昨年9月県議会で国・東電を招致しての全員協議会と国会でも「汚染水対策は国が前面に出る」と明言したはずでした。

今回の視察では、福島第1原発の4号機には建屋カバーがかけられ、3号機は無残な姿をらしていた屋上のガレキ類がすっかり片づけられ、地上のホース類も整理されているなど、外観上は1年前に比べてだいぶ改善されていました。

現時点での作業員は、1日6千人にもなっているそうですが、染水対策に関わる人やタンクの増設作業員のほか、ALPUSの増設や作業衣のタイベックススーツ・手袋・靴下などを焼却する施設建設の作業員も含まれています。

一方、相変わらず汚染水のタンク群はさらに丘の方まで増え続けています。62種類の汚染物質を取り除くとされる多核種除去装置(ALPS)も、カルシウムの影響か汚染水が白濁し、フィルターが目づまりするなどして今度も停止。1系統しか稼働していない状況で、翌日には、その1系統も停止しました。

「国が前面に出る」と明言していますが、現地ではその実感はありません。今国がすすめているのは、鹿島建設に発注した「凍土方式」の実証実験で、3号機からの放射能が50~60マイクロシーベルトもあるためバスの中からの見学でしたが、果たして汚染水対策の決め手になるのかどうか。

これまで、今回の汚染水対策のような大掛かりな凍土方式の工事は経験がないうえ、原発敷地内の地下水の流れがどこまで正確に把握されているのか不明です。

つい最近も、トリチウムなど高濃度の放射性物質が港湾内外にも流れ出ている(赤旗5/18)というのに、東京電力は港湾内にとどまっているとビデオを使って説明したのです。

東京電力まかせでなく、本気で「国が前面に出て」対策をとらなければ抜本解決しません。もちろん、その際には、日本の英知、世界の英知を結集すべきです。

県が全避難世帯へ初調査~家族が離れ離れ5割、入居延長・住み替え要望と心身不調が多数

28日、県生活環境部避難者支援課が、今年1/22~2/6日にかけて避難者意向調査結果を公表しました。これまで復興庁など国の機関が調査したものは何度か公表されてきましたが、県自身が調査するのは初めてです。

本県からの避難者62,812世帯へ郵送によるアンケート方式で実施。住所不明による返戻分を除有効発信数58,627世帯に対し35.3%の回収率、20,680世帯からの回答です。

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避難者アンケート結果を報道する左から福島民報、しんぶん赤旗、福島民友の各社

県の避難者アンケート結果によれば、「半数近くの48.9%(約5割)が2か所以上に分散して生活している」、「避難者の約7割(69.0%)が仮設・借り上げ住宅に居住している」、十住居に対する要望では「仮設・借り上げ住宅の入居延長(40.4%)、住み替えの柔軟な対応(26.2%)」、「心身に不調を訴えている同居家族がいる世帯は67.5%」だったことが特徴的です。

さらに、今後の意向について、県外に避難中の世帯は、「現時点で決まっていない」は36.0%、「現在の県外の避難市町村に定住したい」が26.4%、「被災当時の県内市町村に戻りたい」が17.5%の順でした。

そして、避難市町村に戻る条件は、「放射線量の不安がなくなる」が40.9%と約4割で、原子力発電所の今後の不安がなくなる」も31.7%、「地域の除染が終了する」が27.3%、「避難元の地域が元の姿に戻る」が22.8%、「復興公営住宅への入居が決まる」が21.0%の順でした。

私たちが、これまで避難者との懇談で寄せられ国や県に求めてきた要望と一致しています。県も国もこの調査結果をふまて、原発事故や汚染水対策に国あげて全力を尽くすこと、避難者支援でも緊急かつ柔軟に応えるべきです。