東電の福島第一原発の1号機~4号機が次々と爆発したり火災が発生し、核物質が飛び散り、人体や農産物、漁業被害、そして工業製品まで風評被害が広がって、福島県の経済にも大きな打撃を与えています。
そうした中で、先月24日、福島県産の葉物などの野菜が全て出荷停止となった直後、須賀川のキャベツ農家の64歳男性が自殺したことがわかりました。党の大門みきし参院議員も国会でとりあげましたが、男性は有機農業と土壌改良にずっととりくんできた方です。原発事故さえなければと思うと本当に無念です。
また、住民避難区域も広がっています。政府が4月22日に正式に指定したように、第一原発から半径20kmの警戒区域に加え、放射能の積算量が高い飯舘村の全域、葛尾村のほぼ全域、浪江町の全域、川俣町の一部、南相馬市の一部を「計画的避難区域」の指定しました。
全村民退避の指示が明らかになった直後の4月13日、飯舘村の102歳の男性が自ら命を絶ったことが報道されました。死亡は今月12日とされています。長年農業を営んできた方です。この村で最高齢者、100歳を超えた方がどんな思いで自ら命を絶ったのか、高齢者が村を離れることがどんなことなのか、あらためて考えさせられます。
また、30代の女性も放射能汚染への不安から命を絶ったと人づてに聞きました。私が知っているだけでも原発事故と放射能汚染で、すでに3人の尊い命が奪われているのです。
【東電清水社長と知事への謝罪と会談のようす、計画的避難区域指定などを報じる4/23 付福島民友新聞】
昨日22日、東電の清水社長が佐藤雄平知事と県庁で会い、初めて直接謝罪しました。知事が、「原発10基全て再開はありえない」と強く主張したのに対し、清水社長は1号機~4号機の廃炉しか明言せず、5,6号機と第二原発まで含めた原発の廃炉については口を濁したと報道されています。この期に及んでも、全機の廃炉を決断しないとは、県民感情を逆なでするものです。
21日には菅首相も本県入し、知事や避難所訪問をしていきましたが、避難住民のやりきれない思いに応える話はなかったようです。