原発労働者・除染労働者の実態報告~県革新懇・自治体問題研究所学習会

25日夜、福島市で原発労働者と除染労働者の実態報告学習会がありました。県革新懇・県自治体問題研究所主催の連続学習会です。

IMG_0001報告したのは、原発労働者の問題に一貫して関わっている共産党の渡辺博之いわき市議と、労働相談センター所長の小川英雄さんです。私たち県議団も参加しました。

IMG_0002 労働相談で明るみになった国直轄除染事業における不適性除染や除染労働者のピンハネ問題は、実はこれまで長年ブラックボックスとされてきた原発労働者の実態とウリ2つです。元請けは、東電などの原発の仕事を請負っている大手ゼネコンであり、原発でもうけ除染でも同じゼネコンが儲けているのです。暴力団までかかわっている点もそっくりで、最近では除染労働者が拉致される事態も発生しているようです。

原発労働者は、電力メーカーやゼネコンの下請け労働者として雇われ、6次から7次下請けまである多重下請け構造になっています。そして、労働者の健康被害を無視した劣悪かつ使い捨て労働が横行していました。

渡辺市議が一貫して原発労働者の相談にのる中でそのベールが少しずつはがされ、闇の実態が明るみになってきました。もちろん、労働者には厳しいかん口令がしかれるのもしばしばです。渡辺市議は、これらの実態をまとめ本を出版しました。

ところで、こうした労働者や技術者がいなければ、これから長く続く除染も、原発の収束作業も廃炉もすすみません。末端の労働者まで、安全な労働環境と危険手当てをきちんと支払うしくみにしていくことや暴力団の関与は許さないなど、国に改善と法規制を求めていく運動が求められていると思いました。

36日間の2月定例県議会が閉会~阿部県議が反対討論

25日、ようやく2月県議会が閉会しました。今議会は例年よりも長い36日間の会期でした。知事提出議案は、当初予算案・補正予算を含め全部で91件が提案され、人事案件や意見書・請願を含めると100件以上を審議しました。

最終本会議では、阿部裕美子県議が討論に立ち、新年度予算案をはじめ、県立病院や県営住宅廃止に伴う条例改正、県職員の給与と退職金の引き下げなど14件の議案に対する反対する討論を行ないました。阿部県議のほか、めずらしく他会派から賛成討論や反対討論など3人が討論しました。

39679ae3e7db6c304322b3c1c96aee83

 

阿部県議は、安倍政権について知事は評価しているが、TPP参加や消費税増税を明言し、さらに23~24日に2回目の福島県入りした安倍首相は、なんと原発の再稼動を明言したのです。今月18日に発生した東電の停電による燃料プールの冷却が停止した事故をみても福島原発事故は収束していないこと。阿部県議は、あらためて県から「事故収束宣言の撤回」、「10基廃炉」、「人災」を国・東電へ明言させるべきと強調しました。

wp原発事故という異質危険がもたらされた本県は、丸2年たつ今も15万人を超える避難者、1300人を超える災害関連死になっている。除染や賠償、健康支援でも県のイニシアチブの発揮が弱いこと。

さらに本県の子どもたちが肥満傾向にあり体力低下も明らかになったが、屋内遊び場やふくしまっ子体験活動応援事業をもっと予算の面でも内容の点でも拡充が必要と指摘。その一方で、無駄な大型公共事業の小名浜東港・人工島建設をやめようとしていないのは問題と批判し、当初予算案には反対を表明しました。

さらに、震災前の1・7倍にもなる県政史上最大の県予算が組まれているのに、それに見合う県職員と教員が不足していること。安倍政権は、国家公務員の給与引き下げを地方公務員にまでおしつける異例の総務大臣書簡を出し、しかも、地方交付税とリンクさせて削減を迫る国のやり方を批判しつつ、職員の給与と退職金の引き下げをすべきでないと反対を表明しました。