東電、早くも盆明けの16~21日にMOX燃料を装荷                    

  先週末の8/6、福島県の佐藤雄平知事が、東京電力福島第一原発3号機でのプルサーマル計画を正式に「受け入れる」と表明し、明日10日、知事は経済産業直島大臣や国へ直接表明するため上京します。

 一方、きょう9日東電は、MOX燃料の装荷日程を、盆明けの16日~21日の間に装荷することを公表しました。

 燃料集合体全数548体のうち、新燃料148体を装荷しますが、このうち約3分の1にあたる32体はMOX燃料です。

 本県のMOX燃料は、製造から14年、プール内に10年以上も長期保管されていた古いものです。東電や国の検証結果はアメリシウムがわずかに増加しているが、品質に問題はないとしました。

 県もこれを了承したわけですが、世界にこれほど長期保管したMOX燃料を使用した例はありません。製造から34年もたつ老朽原発で、製造から14年もたつ長期保管のMOX燃料を燃やすというのですから、大変不安です。そういう意味では、県民に対する人体実験ではないかといいたくもなります。

                【6日報道のTVニュースから】

 ウランよりもはるかに放射能の毒性が強いプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料の使用は大変不安です。

 長崎に落とされたのはプルトニウム爆弾で、広島はウラン爆弾です。65年たった今でさえ、放射線が体を蝕み、しかも孫子の代まで原爆の後遺症が遺伝するという悪魔の兵器です。核兵器と人類は決して共存できません。

 この軍事技術を原子力の平和利用としてすすめたのが原子力発電所です。でも、その技術は未確立です。いったん事故が起これば、あのJCO事故どころか、大変な放射線被曝による被害が及ぶことは必至です。通常作業の労働者被曝も格段に増えるとされています。

 ところが、きょう県は東電からMOX燃料の装荷日程を受けていながら、こちらから質問するまで議員や議会に知らせる考えはなかったようです。危険なMOX燃料が、本県の原発で初めて装荷されるというのに、その緊迫感のない県の姿勢に私は強く抗議しました。