震災と原発被災者救援で県と市へ要望                                     第2弾とん汁炊き出し

   【県中振興局にある県中災害対策小松本部長へ県への要望書を提出】

 23日は、昨日までの市内の各避難所での聞き取り調査をもとに、県と市へ要望書を提出しました。橋本憲幸党市議団長と岩崎真理子市議と3人でまず、県中災害対策本部の小松本部長へ県への要望書を渡しました。また、市災害対策本部で市への要望書を提出。

 県に対しては、10項目を要望。職員だけでは人手不足であり、ボランティアを配置して避難者に対するきめ細やかな対応をするよう求めました。さらに、避難所であたたかい飲み物や食べ物が摂れるように、電気ポットや電子レンジの配置、食事内容は栄養バランスのよいものにと要望。

 また、布団一式配布など寒さ対策、介護、医療・福祉関係者のガソリンを緊急車両扱いにすること、子どもの就学相談窓口の設置、公共工事等の施行業者に対する代金支払いについては、震災被害を考慮し、出来高払いややり直し工事に対する補償などを求めました。民間住宅を含めた復旧の建設資材の確保、そして、長期化が予想される被災者へ市内に県の仮設住宅を建設することを申し入れました。

 【写真は、市の総務部長へ申し入れる橋本のりゆき市議と岩崎まりこ市議】

 このあと3人で市の災害対策本部へ行き市へ要望書を提出。市への要望は県とほぼ同様ですが、高齢者、乳幼児などに配慮した避難所運営を求めました。

 【ビッグパレットの通路には、避難者の掲示板が設置されていました。中には、行方をさがしている方も】

 避難所が設置されてすでに10日以上になりましたが、県も市もボランティアの活用はほとんどない状態です。しかし、ビッグパレットでは、高齢者が多いことから、オムツ替えや体の清拭など手が足りない、介護ボランティアが必要との訴えが医療関係者からも出ています。

 避難者からの要望を1人ずつ聞いて回っていた介護関係の青年は、入浴サービスのアナウンスがされているにもかかわらず、お年寄りは聞こえないらしく、2週間もお風呂に入っていない人もいたと教えてくれました。介護専門校の学生たちにに呼びかければ、きっと協力してくれると思うとも。

 避難されている方は、今の不安な思い、これからのことなど、話を聞いてもらうだけでもという方もいますし、救援物資もその場所まで取りに行けない人もいます。ボランティアは必要とされているのに、避難者の思いと行政がかみ合っていないと感じました。行政は要望が来るのを待っているのではなく、こちらから出かけ、個別に回り直接聞く姿勢が求められているのではないでしょうか。

 また、きょうは第2弾の炊き出しを行いました。きょうは2か所に分かれ、市の子ども館と県テクノアカデミー校の夕食時にあたたかいとん汁を提供。

少し早目に行ってあたためるとおいしいにおいがたちこめ、職員のみなさんがお知らせしていただいたおかげで、楽しみに待っていてくれました。「おいしいです」といいながら、たくさんの方がおかわりをしてくれました。

                                   【髙橋市議は湯気でメガネが曇ってみえないようです】

郡山原市長が、国と東電、知事へ「廃炉」を要請                                 赤ちゃんの粉ミルクに水道水の制限を指示                                                3人の市議団と市内の各避難所を訪問

    【震災被害を受けた郡山市本庁舎は、ガラス窓にベニヤ板が・・・】

 22日、高橋・橋本・岩崎3人の市議とともに、市内の避難所を訪問しました。まず、郡山市野球場に設置された市災害対策本部へ行き、スタッフのみなさんに挨拶しました。

 ちょうど、原正夫市長と栗山副市長にお会いできました。原市長は19日の記者会見で、今回の原発事故には、「廃炉」を前提として対応することを国と東電に対し強く要望しました。

 そして、海江田経産大臣に直接電話で要請したこと、佐藤県知事と佐藤県議会議長、いわき市長にも電話で連絡をとり、共に国・東電に強く訴えたいと述べました。

 原市長の「廃炉」要請は、スリーマイル島の原発事故を経験をしているアメリカ合衆国からの支援を、政府が断ってしまったことに端を発しているようです。

 もっともなことです。市長のとった行動にエールを送りました。国内、海外のあらゆる知恵と技術を結集し、一刻も早く原発の過酷事故を食い止めることが、政府と東電の最大の課題です。

 この原発事故の暴走を止めない限りは、行政も避難者も今後の復興計画を立てられません。浜通りから避難してきた子どもたちの学校はどうするのかについても、市・避難者は先がみえないでいます。

  また、統一地方選も県議選は、延期はほぼまちがいないですが、市議選は実施するとの方針に、郡山市も怒りをあらわにしています。現在も浜通りや市内の避難者を約1,500人を受け入れ、学校などが避難所になっています。

 職員も被災者対応に昼夜を分かたず奔走している中で、事実上選挙などできません。私たち共産党県委員会は市議選も延期を求めています。県選菅も、県民感情や悲惨な現状からみて、福島県は選挙を延期せよと政府に強く要請すべきではないでしょうか。

      【市内の中学校の避難所】

      【市の野球場内の避難所】

 このあと、市議団とともに市民が避難している郡山第二中学校や子ども館、また民間の重度身障者入所施設、浜通りの避難者を受け入れている県立郡山テクノアカデミー(技専校)などの避難所を訪問しました。

 共通していたことは、食事が3食とも冷たいおにぎりと水、菓子パン、レトルト食品とアルファ米など冷たいものばかりだったこと。たまに、あたたかい汁物やうどんの差し入れがあるだけです。1週間以上もこんな非常食ばかりでは、栄養面からみても問題です。

         【写真は、食事用の菓子パンです】

 せめて、あたためるコンロや電気ポット、電子レンジなどを用意してほしいものです。今後は、避難所の調理場などを開放し、ボランティアを募集したり、避難者自身も調理できるようにするなど、あたたかい食事の炊き出し体制を考慮してはと思います。

 食材の米、野菜などは県内や全国から応援してもらうなどして調達すればよいのです。また、布団も必要です。体育館に毛布だけでは寒すぎます。

 ところで、きょうは県内の市町村の水道水から微量の放射性ヨウ素が検出されことが明らかになりました。郡山市豊田浄水場の水道水からは150ベクレルが検出されました。  市は、乳児の粉ミルクを溶かす水としての基準(乳児は100ベクレル以下)を超えているため、乳児の水道水の摂取を控えるよう市が指示し、乳児のいる家庭にはペットボトルを供給すること発表しました。

 これに関して、私の18日のブログに、フィンランド在住の日本人ママが、水のいらないミルク(液体で紙パックに入っていて調理済み)を救援物資入で送れるよう頑張っているとのコメントを寄せています。興味のある方は、18日のコメントを覗いてみてください。